漫画ドラマ映画について語る。好きなものはとことん好きになるオタクです。基本ネタバレあり…

漫画ドラマ映画について語る。好きなものはとことん好きになるオタクです。基本ネタバレありで書いてます。

マガジン

  • 進撃の巨人に心臓を捧げる

  • アンナチュラル

    アンナチュラルの考察を見やすいようにまとめました。

最近の記事

  • 固定された記事

進撃の巨人~「愛」と「呪縛」の物語~

多くの読者に愛された進撃の巨人が2021年4月9日に終わりを迎えた。 この漫画は多くの人に影響を与えるような漫画だったと思う。私もその一人だ。進撃の巨人を好きになって6年。ずっと、進撃の最終話を読むことを生きがいにしていた。これは大袈裟な言い方ではない。本当に私の中でそれほど大きな存在だった。 そんな人々を魅了してきたこの作品。多くの読者が「自分の正義を正当化することの危うさ」「緻密に練られた伏線」が描かれていたことを魅了として挙げるだろう。それも確かに進撃という作品を語る

    • 数多の女子を狂わせるBANANAFISH ②~NY公共図書館でアッシュの18年に思いを馳せる「prayerX」を添えて~

      『数多の女子を狂わせるBANANAFISH ①~聖地巡礼~』ではニューヨークの聖地巡礼先を網羅的に紹介した。 そこで、このブログでは、「NY公共図書館」に特筆して記したい。 また、聖地巡礼の紹介と共に、BANANAFISH という作品の持つ魅力やアッシュの人生について思いを馳せたいと思う。 1.最高の聖地巡礼先「NY公共図書館」 最寄り駅は「5th avenue」駅だがタイムズスクエアから横に少し進んだ通りにあるので、正直マンハッタン中心部の駅で降りれば、どこからでも歩

      • 数多の女子を狂わせるBANANAFISH①~聖地巡礼~

        TVアニメ「BANANAFISH」を見てからその沼にハマるのは速かった。 いつも担当してくれる美容師さんが「BANANAFISHってアニメおすすめだよ~」と軽く勧めてくれ、「へ~」と思い早速「BANANAFISH」と検索。なんか金髪のイケメンがいる。ビジュ好きだなと軽い気持ちで見始めた。これが私を狂わせる作品との出会いになるとは、この時はつゆ知らず。 そして「BANANAFISH」を2日で見終えた。 「えっ???そんな軽い気持ちで勧めるもんじゃなくない?でも、美容師さんあり

        • 【正欲】~「理解する」というエゴ~

          ガッキーこと新垣結衣が放つ台詞。この台詞が映画館の予告で流れた際に、息をするのを忘れるほどに惹きつけられた。この映画は「絶対に見なければならない」そう思わされた。そして、やっぱり、見て良かった。本当に良かった。今年ベストの映画だった。 ▼これがその予告 1.何であくまで自分は理解する側だと思ってるんだよ。 これは自分自身ドキッとした台詞だった。本作では、「ダイバーシティをテーマにしたイベント」が行われるシーンがあった。 その中で、 のような台詞がニュアンスだが、散見さ

        • 固定された記事

        進撃の巨人~「愛」と「呪縛」の物語~

        • 数多の女子を狂わせるBANANAFISH ②~NY公共図書館でアッシュの18年に思いを馳せる「prayerX」を添えて~

        • 数多の女子を狂わせるBANANAFISH①~聖地巡礼~

        • 【正欲】~「理解する」というエゴ~

        マガジン

        • 進撃の巨人に心臓を捧げる
          3本
        • アンナチュラル
          11本

        記事

          進撃の巨人アニメ最終話~共犯「これからは、ずっと一緒だね」~

          アニメ「進撃の巨人」もついに終わりを迎えてしまった。 連載終了から2年半。まだアニメがあるから生きてゆけたものの、アニメさえも終わってしまった。 諌山先生がアニメ終了後に出した「当コンテンツはこれにて終了です!」という言葉が、より「終わり」を実感させる…。 連載終了時は、進撃という物語の中に一貫してあった「愛と呪縛」について感想を書いた。 しかし、連載終了から2年半ほど経ち、私の受け取り方が変わったのと、アニメでは台詞の変更などもあったことから、「進撃の巨人」の他の側面が

          進撃の巨人アニメ最終話~共犯「これからは、ずっと一緒だね」~

          呪術廻戦2期~前半戦を終えて~「若人から青春を取り上げるなんて、許されていないんだよ。何人たりともね」の重み

          今回は、しっかり感想をまとめるというより、アニメを見て抱いた感想をそのままの熱量を呟く感覚で投稿したい。 まず、アニメ見て、感じたことは、「解像度が抜群に高い!!!!」ということ。そして、原作だけでは、私は汲み取ることができなかったことを、「声の演技」があるおかげで、キャラクターの感情をより理解することができたと思う。 1.五条の声の演技「強くなってよ、僕に置いていかれないくらい」一番は、五条が夏油の離反を知って、なんとか見つけて呼び止めるシーン。 原作読んだときは、もっ

          呪術廻戦2期~前半戦を終えて~「若人から青春を取り上げるなんて、許されていないんだよ。何人たりともね」の重み

          【怪物】~「ほんとうのさいわい」とは~

          映画「怪物」で描かれた「怪物」とは一体何だったのか。 そして、あのラストシーンはどのような意図があったのか。 この2点について書き留めたい。 1「怪物」とは何を指していたのか。まず、この作品で「怪物」とは特定の人物を指していたわけではない。 予告編は観客に「怪物探し」をさせるようなミスリードを誘発する作りになっていたし、私自身、途中まで、誰が「怪物」なのか探しながら見ていた。 しかし、この作品は「怪物」を探す物語ではなく、「怪物」という概念について考えさせられる物語だったと

          【怪物】~「ほんとうのさいわい」とは~

          2022年にこの作品を届ける意味〜何者かになれるお前たちに告げる〜

          10年の時を経て帰ってきた「輪るピングドラム」 やはり、すごい。テレビシリーズを見たときも衝撃を受けたが、スクリーンで見る「輪るピングドラム」にはそれ以上の感動があった。私はテレビシリーズを2年前に見た。その時、私は「放送された2011年に見たかった」と心底思った。2011年混沌の中で生きていた年、その当時リアルタイムで見た人にしか感じることのできない何かがあると感じたからだ。 しかし、リアルタイムで見るからこそ意味のある作品だと思っていたが、そんなことはなかったのだとこの

          2022年にこの作品を届ける意味〜何者かになれるお前たちに告げる〜

          マーキュリー・ファー「ものすごく、愛してる。だから、お前をこの手で殺す」

          衝撃的すぎた。 過酷な運命に翻弄される兄弟の話とは知っていたが、前情報をそこまで入れずに劇場へ行った私にはあまりの”過酷さ”に驚いたのだ。しかし、マーキュリーファーという戯曲が描かれた当時、そういった状況下にいた人たちが実際にいたのだ。”戦争””犯罪””薬””簒奪”が当たり前の世の中で生きている人。そして、過酷な世の中で生きなければならない人間は、今の時代も多くいる。 エリオットとダレンのこの台詞の応酬はとても、印象的な場面だろう。 舞台の冒頭で放たれたこの言葉。兄弟二人は

          マーキュリー・ファー「ものすごく、愛してる。だから、お前をこの手で殺す」

          「それでも、生きてゆく」~人間の心理描写の機微、そして彼らにとって朝日とは~

          「それでも、生きてゆく」 2013年に坂元裕二さんが書いた作品。今となっては坂本脚本常連の満島ひかり、瑛太がダブル主演で加害者家族と被害者家族を演じる。それに加えて、少年A役に風間俊介、被害者の母親役に大竹しのぶなどと演技派の名が並ぶ。 実際の被害者家族や加害者家族がどのような心境で、事件後を生きているのか想像することすら難しい。その当事者にならないと、その苦しみというのはわからないものだと思う。ただ、この作品はそんな難しい心理を表現していた。これには坂元裕二特有の日常のち

          「それでも、生きてゆく」~人間の心理描写の機微、そして彼らにとって朝日とは~

          Nのために~すべては大切な人を守るため~

          新井P×塚原監督×奥寺脚本の「最愛」が2021年秋クールにスタートするということで、私は久々にドラマ好きなら知らない人はいない「Nのために」を見返すことにした。人生で4度目の「Nのために」だ。4度目にして初めて自分の言葉で感想を綴る。しっかりとこの作品と向き合いたい。 ~それぞれのNとは~「あの時、そこにいた全員が誰かのことを考えた。それぞれに大切な人がいて、その人のことを思った。自分以外の誰かのために。そう、すべてはNのために」 この作品はそれぞれが大切なNのために、自

          Nのために~すべては大切な人を守るため~

          MIU404考察ツイートまとめ

          MIU404の記録。 自分のためでもありますが、誰かのためにもなればとまとめました。MIU404を見終えた直後のハイテンションで呟いたツイートたちなので、支離滅裂な部分があるかもしれません。 (ツイートが正常に表示されるまでに数秒かかります。) 2話 3話 4話 5話 6話 7話 8話 9話 11話 ありがとうMIU404!!

          MIU404考察ツイートまとめ

          ウロボロス~この愛は正義だったのか?~

          先週からTverで4話まで配信されているドラマ「ウロボロス」。Tverで4話まで見て、完全に夢中になってしまった私は5話以降が配信されるのを待てずに、Paraviに加入して最終話まで見切りました。この熱が冷めないうちに見終わった私の中で膨らんでいる感情を書きとどめたいと思い、早速noteを開きました。久しぶりにこんなに感情移入して泣いてしまうドラマに出会えたような気がします。 幼少期「まほろば」という施設で育った龍崎イクオ(生田斗真)と段野竜哉(小栗旬)の2人。その2人が母

          ウロボロス~この愛は正義だったのか?~

          サマーフィルムにのって~彼らの短くも輝かしいサマーフィルム~

          「サマーフィルムにのって」はイタイくらいに青い高校生たちの青春劇だった。今回、私は「イタイ」という言葉をネガティブな意味で使っていない。この映画に出てくるキャラクターたちは全員、ひたむきで好きなことに熱くて全力で高校性という時間を生きている。そのまっすぐな彼らの姿を「イタイ」くらい青いと私はポジティブな意味で形容した。だから、彼らが苦悩している姿でさえ、私には輝いて見えたのだ。彼らの青春を見た人たちに「イタイくらい真っ直ぐだけど、その姿が羨ましい」と思わせることができたら、こ

          サマーフィルムにのって~彼らの短くも輝かしいサマーフィルム~

          Arcアーク〜死とどう向き合うか選ぶのはあなた〜

          石川慶監督がケン・リュウの原作を映画化した「Arc」私はちょうど一か月前ほどに「Arc」の予告を見て、「何これ。すごい、、。」と惹きつけられた。何をすごいと思ったのか。それは、スタイリッシュで洗練された映像である。現代でありながら現実ではない。そんなSFの世界観が映像に落とし込まれていたのだ。 映画を鑑賞して、予告の時点で漂っていたスタイリッシュなSFの世界観は演出や演技はもちろんのこと、「衣装」「ヘアメイク」「美術」などによって作りこまれていたことをしみじみと実感した。

          Arcアーク〜死とどう向き合うか選ぶのはあなた〜

          るろうに剣心〜始まりの日と同じ「血」と「雪」〜

          10年経ち最終章を迎えたるろうに剣心。こんなにも壮大でファンに公開を待ちに待たれた実写邦画が今までにあっただろうか??とりあえず、見終えてすぐに抱いた感想は「すごい、、。」だった。エンドロールの役職の多さや長さからわかるように、とんでもない人数が協力して作られている。その一人一人の力がまとまり、一つの大きな作品として生み出されている。大きなセット(火で焼かれたり、壊されたりしてしまうが)に優れたCG技術、顔に飛びついたリアルな血や汚れのメイクなど、、。全部あげたら切りがないく

          るろうに剣心〜始まりの日と同じ「血」と「雪」〜