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✓ザリガニの鳴くところ

▽あらすじ
ノースカロライナ州の湿地帯で、
一人の青年の変死が発見される。
犯人として疑われたのは、
街中で“湿地の娘“と呼ばれて
差別されていた少女カイア。
湿地帯で孤独に生きたカイアが
語り始める半生と初恋、
その先にあるものとは…


▽感想
2019年アメリカで最も売れた本
という売り文句で気になっていた。

前半の幼くして
家族に捨てられてしまい
唯一の生活の命綱の街に行っても
差別で白い目で見られてしまう。

カイアの心中を思うだけで辛かったが
それでも読み進められたのは
湿地や自然の情景が
目の前にあるかのように
詳細で美しく描写され
読んでいるうちに後半に
入ってしまっていること

読了後に知った事だが
作者は生物学や動物学をなど
博士号などをとっているほどの
自然に通じている方だとか…

カイアの湿地に対する
深い愛のおかげで
彼女は湿地を仕事にでき
湿地で恋をし、湿地で生涯を閉じる
カイアの深い愛に応えるかのように
湿地は彼女をずっと包み込んでいた

ミステリー要素もあったが
なにより湿地とカイアの
自然と人間の合わさった描写が
本当に本当に美しかった。

最後に本を閉じたとき
ふう、と満足の意味がこもった
ため息が出た。

映画も作製されているということで
観てみなければ

ザリガニの鳴くところ/ディーリア・オーエンズ/早川書房

↳試し読みもありますので、ぜひ

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