思い出を語る教室
こんばんは。特別支援学級担任13年目のMr.チキンです。
今学期中に、地域の特別支援学級教員が私の授業を見に来ることになったので、準備をしています。
ドキドキしますが、よそいきではない、普段の授業ができたら良いなと思いながら指導案を作成しています。
さて、今日は「思い出を語る教室」というテーマでお話をさせてください。
ムム!レベルが上がっている・・・!!
ちょうど今頃。9月の頃に、
と褒めることがあります。
すると、褒められた子はニヤニヤします。
ただ、これでは褒められた子と、私の一対一の関係になってしまいます。
なので、次の一言で子ども同士をつなげることが多いです。
思い出を語る寸前で止めます。気分は綾小路きみまろさんです。
大げさな仕草で、少し目元をぬぐうようなしぐさを添えます。
すると、子ども達(特に高学年の子)から
と言う声が聞こえます。
と他の子。
子ども達は、思い出を語っていきます。みんなで”思い出を語る”のです。
”思い出を語る”というと、ロマンチックな感じがします。
でも、実はこれは、意図的な教師の営みです。
いくつかのタイプの子たちにとって、有効な指導方法だと考えています。
昔を引きずってしまう子
昔を引きずりすぎてしまう子がたくさんいます。
友達から親切にされても、昔の物事が引っかかってしまい、素直にありがとうが言えません。
無理にありがとうを言う必要も無いですし、素直である必要も無いのですが、子ども達と語り合ううちに”本当はありがとうが言いたいのに、言えない。”という子も一定数いるということに気付きました。それは苦しいですよね。
と、いくら言葉で言っても、「頭では分かっていても、心がついていけないよ。」という子が多くいます。
そこで、普段から
ということを、具体的な成長を感じた瞬間に言葉にできるようにしてあげたいなと考えています。
みんなでワイワイ褒め合う中で、このタイプの子がうなずいていると、教員としてホッとします。
他の子の悪いところばかり気になってしまう子
自己肯定感が低めの子の中には、他の子の悪いところばかり気になってしまう子がいます。6月ごろまでは、
と、休み時間ごとに報告がはいります。本当に危ない場合などはもちろん「教えてくれてありがとう。」と伝えます。
ただ、その報告をすることで、相対的に自分の価値が高まると感じていることがあります。
そのような場合、日に日に報告の数が増えたり、アンテナが過敏になり過ぎたりしていることがあります。報告が続くと、友達とのトラブルとなったり、何より神経が過敏になり過ぎて、その子自身が辛くなったりすることも多々あります。
という、”けれど”に気付けるようになったら良いなぁと思いながら、
思い出の語りをつなげています。
他の子の良いところに気付ける子
そして、何よりも、この思い出を語る指導は、
”他の子の良いところに気付ける子”が輝ける場になります。
という声が上がったことがあります。
と子どもから教えてもらいます。
良いところを見付けられるという能力は、実は生きていく上でとても大切な力なのに、学校ではなかなか評価されにくいものです。
その力をいかんなく発揮できる場所をつくり、価値付けてあげたいなと考えています。
子ども達は、思い出を”今”と比較する
今回の記事を見ていただいて、お気付きになられたでしょうか。
子ども達は、思い出を”今”と比較します。
今というものは非常に不安定です。だから子どもたちも自信をもてないのかもしれません。
たまに、みんなで思い出を語って、今を肯定してみるのも良いかもしれません。
では、またね~!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?