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忘れられない男の話

私は過去にそれなりの数の男性とお付き合いし、それなりの数の男性と遊び、夜を共にしてきた。

元々18歳まで彼氏を作ったこともなく、男性と手を握るだけで緊張して汗をかくようなウブな女だった私が、一人の男によって、どのように変わっていったか書いていこうと思う。暇つぶしに程度に読んでいただければ幸いだ。

※彼のことは男性ではなく、あえて男と書いてます。

私は高校3年生、18歳にしてはじめて彼氏ができる。イケメンが好きということもあり、理想が高く、自分がこの人だと思った人以外付き合いたくなかった。

出会い

きっかけは、とある掲示板。それまでネット上でしか絡んだことがない男性と、はじめて待ち合わせをして出会うことになった。

彼は後に私から金を巻き上げ、暴力を振るい、アパートを破壊し、酒に溺れて、薬物を使用する最悪な人間だった。

だが第一印象は、かっこよくて、身長が高くて、大人しくて、優しい、お金払いも良い男だった。

こんな人と会えるんだーと、単純な私は嬉しくなり、頻繁に連絡を取り合うようになった。

同棲

2回目のデートから、すぐにホテルに向かう関係になった。彼に「好きだよ、付き合って」と言われてすぐに快諾し、半年くらいは普通のお付き合いが続いた。

私が短大に通うためアパートを借り、しばらく経ったある日、急に彼から連絡が入る。

「死にたい」

とLINEが来た。慌てて、すぐ電話をして状況を伺う。何があったかは言わなかったが、死にたい、居場所がないと繰り返す彼。大丈夫?会う?というと「部屋行っていい?」と聞かれた。

もちろんいいよ、何があったか教えて?と伝え住所を伝えた。彼はでっかいキャリーバッグを引きずって現れた。「いっしょに住も?」と言われ、驚きつつも、良いよと伝えた。そこから地獄の同棲生活が始まったのである。

メンヘラ

まず彼はとても病んでいて、「死にたい」「入院したい」「辛い」が口癖だった。とんだメンヘラである。彼はイケメンで優しかったため、メンヘラでもすんなり受け入れて素直に心配していた。次第に手首を切ったり、眠剤を飲んだりと悪化していった。

ヒモ

当時、バーテンをしていた彼は、ある日突然「仕事辛い」と言って仕事を辞めた。気晴らしにパチンコ行ってくるね!と外出が増えた。私は嫌われたくない一心でうなずくしかなかった。

偽名

ここまでも十分クズなのだが、どんどん加速していく。パチンコにメンヘラと少しずつ彼に不信感を抱きはじめた私は、彼がパチンコに行ったタイミングで彼の荷物を漁ってみることにした。

彼のキャリーバッグの中を漁るとクソダサいクロムの(失礼)財布が出てきた。中には免許証などが入っていた。そして免許証の名前を見て愕然とする。彼の下の名前が教えてもらっていた名前と違ったのだ。もうその日の記憶はあんまりない…。ただ半年以上違う名前を呼んでいたという事実により、完全に人間不信になった。

ヤク中

財布を漁った際に偽名発覚よりさらにヤバい出来事があった。札をいれる部分にパケが入っていたのである。「なんだこれ?」と思った瞬間血の気が引く。よくドラマや漫画で見たことがあるやつだ。今思えばメンヘラ、パチンカス、ヒモ、ときたらヤク中もわかる気がするが、当時は信じたくなかった。「もしかしたら塩かもしれない」と思ったがケミカルな匂いがして舐めてもしょっぱくなかったので…あれは…。怖くて何も聞けなかったけど今考えたら即通報案件だった。

洗脳

※ここからクズが加速していきます。痛めつけられる話が苦手な方は読まないことをおすすめします。

彼としばらく住むと、完全に洗脳されていて、彼は私がいないと生きていけない、私も彼がいないと生きていけないという共依存になっていった。

ある日「おまえ太りすぎじゃない?俺デブ嫌いなんだよね。おまえの食事管理してやるから」と言い出した。彼に嫌われたくない私は、それを受け入れた。

当時身長163cm、48kgという、標準より痩せ気味だった私だが、毎日朝に紅茶1杯とうまい棒、昼なし、夜は飲み物、お菓子、気が向いたらコンビニのお弁当という生活をスタートした。

当時は洗脳され、お腹が空くという感覚も分からなくなっていた。若さもあって、食べないとどんどん痩せていった。

ある日、体重を測ったら41kgになっていた。その数字を見て、「あぁ、痩せたなぁ。これで嫌われずにすんだかな?」と思っていた。

リフレ

当時短大に通いながら、ヒモを養っていた私は、元々貯めていたお金が底をつきるのに時間はかからなかった。困っていた時に、「おまえリフレで働けば?」と言われ、リフレで働くことになった。※リフレのお仕事はもう1つの記事参照

リフレで1日3.4万稼ぎ、そのお金は全て彼に渡すという生活をしていた。もちろん1円も私には残らない。アパートの家賃もむしりとって、パチンコに使われたので、家賃を滞納し出した。そのあたりから短大を休みがちになっていった。毎日頭がボーッとしていて何も考えられず、気がつけば毎日「死にたい」と思っていた。

私自身も手首や太ももをガッツリ切るタイプのメンヘラになってしまった。彫刻刀で切ったため、切れすぎて跡にガッツリ残ってしまった。後悔している。

暴力

付き合いが長くなり1年半?ほど過ぎたころ、リフレのお客さんについての喧嘩で、ついに手が出るようになってしまった。それまでは壁や物に当たっていた彼は、私の足や腕をグーで殴るようになった。

グーで思い切り殴ると黄色や赤や紫のアザができる。青アザより治りが遅くやっかいなのだ。リフレで制服やコスプレを着て接客をしていた私は、「仕事できなくなる!やめて!」と言っていた。そこじゃないだろ、って感じだけど当時は完全におかしかった。

この頃、頭の中では、「もう疲れた、全て終わりにしたい…」と考えるようになっていた。

別れ

ここまでになっても、誰にも相談できなかった。元々自分のことを人に話すタイプではなかった私が、弱みなど見せられなかった。

が、ここにきて何ヶ月もあっていない母親が心配し、私のアパートに来ることになった。

ここで私は早急に保護?され、彼は家を追い出された。20歳の誕生日に近い時であった。


母親は何も聞かず、ただ実家に連れて帰り、美味しいご飯を食べさせ、暖かい布団で休ませてくれた。ありがとう。


さいごに

彼に使った時間、お金はもう帰ってこないが、世間知らずな女が男に騙され、洗脳されるとどうなるのかを学べた、いいきっかけだったと思う。

それ以降、しばらく男が怖かったが、今はだいぶ克服できた。

これを読んでくれたあなたの暇が少しでもつぶれて、「こんな人間もいるんだな」と思ってもらえれば幸いだ。


そして、今依存、洗脳、DVなどに苦しんでる人は、その相手を思い切ってすっぱり切り捨てるのがおすすめ。毎日ご飯が美味しくなるし、不安にならないで暖かい布団に寝れる幸せがおとずれます。


では、また他の記事で。






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