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じっと耐えるべき時は、人生にも一つの試合にも必ずあるのだから 【5/21阪神戦⚫️】

いつもの達観モードに入るこの、6連敗である。致し方ない、どうしても、何が何でも連敗したい人たちなのである。大型連敗後の1勝、という、あのソフトバンクや巨人やニューヨークヤンキースにはきっと味わえないであろう瞬間を知ってしまった者の弱みである。いやなんかおかしいぞ弱いから連敗するのか弱みってなんだおかしいぞまあいいやもうなんでも(なげやり)

どこかで連勝を積み重ねるチームがある一方で、連敗を重ねていとも簡単に借金生活に入るチームがある。そう、そういうものなのだ。勝負だから。「まけることもあるよ、やきゅうだから。」と、むすめは言う。全くもってその通りだ、負けすぎだけど。

世界には光があり、影がある。でもそれは、ひとところにはとどまらない。昨日光が当たっていた場所が、明日は影に隠れるかもしれない。昨日影になっていたその場所に、明日光はさしこむかもしれない。すべてのものはそうして移り変わってゆく。

明日がどうなるかはわからないけれど、それでもその光を自分の手でたぐりよせるため、若き者もベテランたちも、みんな練習と経験を積んできた。でもそれがすべて、報われるわけじゃもちろんない。結果が出ない時というのはどうしてもやってくる。チーム全体がその流れに飲み込まれてしまう時だってもちろんある。

でもそういう時は、「今はそういう時なのだ」と、受け止めるしかきっとない。そしてもう一度光さす場所へ行くために、静かにバットを磨くのだ。

少し立ち止まった時は、自分がしてきた練習と経験の積み重ねを思い出して、そっと自信にできるといいなと思う。自信というのは、自分を信じることだ。自分を、自分が積み重ねてきたものを、信じることだ。

ヤクルトが勝っても負けても、若手が必死で掴み取ったチャンスをクリーンナップが生かせなかったとしても(生かしてあげてほしいけど)、なんだかんだで私は深くため息こそついても結局応援していくわけだけれど、そこでプレーする本人たちにはきっと、こちらからは見えない焦りや苦悩が山のようにあるだろう。自信を、自分が積み重ねてきたものを、見失うことだってあるかもしれない。

だけどそこでもがき、何かをつかみとることはきっと、その先の大きな力になる。もちろん毎日毎日が勝負だから、「調子が上がってくるのを待つ」余裕なんてないかもしれないけれども、そこで走りながら、バットを振りながら、つかめてくるものはきっとある。

いつもいつも、うまくいくわけじゃない。例えば、いつだってチームを引っ張ってきてくれたリードオフマンが、怪我明けすぐに同じように打てるわけじゃない。でもいつも打ってくれた人が今日打てないなら、打てるようになるまで補い合いながら待てるのがたぶん、チームだ。そうしているうちにきっと、個人も、チームも、またうまくまわるようになってくる。じっと耐えるべき時は、人生にも、一つの試合にも、必ずあるのだから。

というわけで私もここで、静かにビールを飲みながら、じっと6連敗に耐えるのであります。修行は続く。


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