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まだワインを売っているの?


久々に飾らない気ままなワイン記事を。
イケダハヤトさんの「まだ東京で消耗してるの」をオマージュしているつもりですが全く原型がないですね。
ちなみに写真は以前記事にした小諸winedayの時の懇親会の写真です。


ほんとは栽培学の記事を書く予定だったのですが、気分が乗らずに軽い記事になりました。

ところでワイン業界を取り巻く一番大きな問題は消費量の頭打ちというところにあると思います。
だいたい世界の年間のワインの生産量は270万hlで消費量は240万hl。
単純に供給過多なわけです。

日本では珍しく他のアルコールに比べて消費が伸びているとか、若者のワイン人気が日本酒より高いとかそんなことが囁かれていますが、そんなのは気休め程度の消費なわけです。

日本のワイナリーもここ数年で200から300にまで増えていますし、さらには海外から入ってくるワインの規模の経済、環境要因に勝てるはずがありません。

実際ヨーロッパでは3ユーロ(400円程度)出せばおいしいボトルが買えるわけですから。

それに日本までバルクで輸入した輸入ワインが1本1000円で売られていることを考えると、3ユーロで買えるということが如何に恐ろしいことかわかると思います。

つまりこれからワインを造ろうなんて言う人はなかなかのリスクを背負ってしまうわけですね。日本で造ろうなんていうとそれの最たるものだと思います。

だからといってワインを造るのを辞めたほうがいいとかそんなことは思っていません。

ただ”ワイン”を造る、売るということしか考えていないのであれば辞めたほうがいいと思うわけです。

ワインを売るのか、ファンを作るのか、体験を売るのか、宿泊のパッケージを売るのか、マリアージュを売るのか、地域というコンテンツを売るのか。
ある程度の品質は当たり前。そのうえでじゃあなにが提供できるのかというのを考えないと生き残れないと思っています。

現状日本ワインというカテゴリーにファンがいるので、彼らに支えられている部分も大いにあるでしょう。
しかしこのまま日本全体の経済状況が好転しなかった場合に彼らはそこに投資し続けることができるでしょうか。
ワインは嗜好品です。かなりの代替可能性のある嗜好品です。
決してそのことを忘れてはいけません。

ということで軽く脳のストレッチを兼ねてアイデア出しをしてみました。

例えば宿泊のパッケージを売ることを考えましょう。

2泊3日で初日に着いて早々にアッサンブラージュをしてもらって、ラベルを作ってもらいます。即日消費なのであまり微生物的安定性などは考慮しなくても大丈夫なので、軽く濾過だけします。

そしてそのワインを最終日のディナーとともに出します。
ワイン自体の味わいはわかっているので、それに合うメニューをシェフが提供するツアーなんて言うのはどうでしょうか。

実際にやろうとするとかなり色々と詰めないといけないですが、ここから幅を広げて考える元アイデアとしては個人的には十分じゃないかと思います。
それになんの数字の計算もしてないですし、それが採算のとれるようなアイデアかどうかはわかりませんが、単純に“付加価値”というのをどうつけるかという話です。

消費者としては、海外のワイナリーに行くよりはるかに安く済みますから宿泊というコンテンツは一つの強みになり得ると思いますし、そこに“感動”を与えるスパイスを加えてやることで、ファンとして根付くわけです。(noteを書きながら思いつくようなものなのでツッコミはなしでお願いします。)

自分でテクニカルな記事を書きつつも見据えるは現実。マーケットでどう生き残るか。
どう新しいマーケットを作っていくか。
ワイナリーツアーなんてやっているところがもうほとんどです。
次の一手を打たないと確実にジリ貧になります。
小規模ワイナリーではそういうところまで手が回らないのはわかりますが、そういうところこそ一手を打たないといけないと感じています。

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