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2分で読める子育てエッセイ№740『20秒』

小3の息子はいわゆるスポーツ刈り。
髪を切った直後などドライヤーでアッという間に乾く。

でも、息子はなんだかんだとドライヤーを嫌がっているので、
「20秒で終わるから」
と時間設定をしてみた。


これで信用を獲得したのか、息子は声をかけたら
「ほーい」
と、すぐに来るようになった。


ああ、なんてステキなこの方法。
お互いストレスが少なくなったのがとってもいい。


ある夜、ワタクシの髪を乾かしついでに、息子の髪を乾かしてしまおうと声をかけた。

「髪を乾かしてあげるから、おいで~」

すると、ゲームの途中だった息子。これは手強い。
なのでいつも通りこう言った。
「20秒で終わるから」

ところが、その日は寒くなったせいか、タオルドライが甘かったせいか、髪が長くなったせいか、ほんのチョッピリ乾きが悪い。


「い~ち、に~、さ~ん」
とワタクシ、カウントしていると10を超えたあたりから20では乾かないと悟った。

「21、22、23」
なんてやると、きっと息子は口をとがらせてこう言うはず。

「お母さん、20秒って言ったよね?」


そこでワタクシ、17のカウントをシレっと続けてみた。

「17、17、17・・・」


7回ほど続けたとき、息子がハッとし、ワタクシを見つめた。

「あれ? あれれ? お母さん?」

決してそこで、慌ててはいけない。乾かし続けながら、息子にこう言葉を掛けた。


「あ、お母さんちょっとバグったみたい」

そう言っている間に、10秒を稼ぎ、約束のカウント20で終わった。


「お母さん、ありがとう!」
と息子は文句を言わずにゲームの世界に戻っていったので、今回の作戦は成功だったらしい。これはもう2〜3回使える。


ちなみにこの時、ゆっくり数える作戦も併用中。

今となっては、最初から1分って言っておけばよかったと後悔している。

とほほ。






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