道いう莫なかれ秋江しゅうこう離別難りべつかたしと。舟船しゅうせん明日是みょうにちこれ長安ちょうあん。

莫道秋江離別難　舟船明日是長安　（七言絶句　王昌齢「重別李評事」）

秋の川岸の別れを、つらいなどといいなさるな。明日になれば、船はもう長安についているのだ。（王昌齢おうしょうれい「重ねて李評事りひょうじに別る」）

・王昌齢→698年～755年。中国唐の詩人。
・評事→古代の官職。大判事の別称。

呉姫緩舞ごきかんぶして君きみを留とどめて酔よわしむ。随意ずいいなれ青楓白露せいふうはくろ寒し。

呉姫緩舞留君醉　隨意青楓白露寒　（七言絶句　王昌齢「重別李評事」）

きょう君とお別れだ。呉国の美人をゆるやかに舞わせて、君をひきとめ酔わせよう。まだ青葉の楓かえでに冷露れいろが降りそめて、寒さの気分も加わろうが、ままよ、そんなことは気にすることはない。（王昌齢おうしょうれい「重ねて李評事りひょうじに別る」）