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はじめまして。凪の間です。

はじめまして。
主にシェア本棚の棚主として活動をしている「凪の間(なぎのま)」です。
西日暮里BOOK APARTMENTさんなどで棚をお借りし、自分の好きな本を並べています。
今回新たな試みとしてnoteを始めることにしました。
まじ自己紹介から始めてみようかと思います。
この投稿を通してシェア本棚の存在や始めたきっかけなどを伝えられたらと思いますので、是非お付き合いください。

そもそも、シェア本棚って何?

本屋さんにもさまざまありますが、共同書店という形態の本屋さんがあります。棚貸し本屋さん、なんて呼び方もあるようです。
そういった本屋さんには複数の本棚が置かれていて、その棚ひとつひとつにオーナーがいます。
その棚のオーナーになると、自分の好きな本を販売することができます。
どんな本を販売できるかはそのお店の規定によりますが、
基本的にはそこに何を並べるかは棚のオーナー(以下より「棚主」と呼びます)
次第です。
自分が本屋さんの店主になったつもりで、本を販売します。
中には実際に本屋を営んでいる方や、作家さんご本人が棚を借りて本を販売している・・・なんて方もいらっしゃいます。

シェア本棚の魅力についてもお話ししたいところですが、
少し長くなりそうなのでそれはまたの機会に。

シェア本棚を始めた理由

まず、私がどうして本を好きになったのかということからお話しします。
私は天性の「読書家」というわけではありません。
読むのも遅いし、読んだことのある本にも偏りがあります。
でも、とにかく本と、本屋さんが好きなのです。
幼少期から文章を読むことや書くことは好きなのですが、
本と本屋さんという存在にたくさん救われてきた経験から強くそう思うようになりました。
特に社会人になってから、所謂「理不尽」というものにたくさん直面しました。
当時の環境では、それに対する疑問を気軽に共有できる相手がいませんでした。
それはとても苦しくて、心細くて、辛いものでした。
でもそんなときに支えとなってくれたのが本と本屋さんの存在でした。
本は共感してくれ、疑問に対する答えを示してくれました。
自分の周りには凝り固まった考えしかないけれど、本は外の世界がもっと広いことを教えてくれました。
そして、一人になりたいけれど、独りぼっちになるのがどうしようもなく心細い時、私は目的もなく本屋さんに行きました。
疲れ果てて文字を読む気力がない時も、本屋さんに満ちている紙の匂いは心を落ち着かせてくれました。
そんなときは不思議なもので、気になる言葉が目に飛び込んできて「これは今買わなきゃ!」と思える本や、普段は手に取らなかった素敵な写真集に出会えたりしたものです。
自分が無意識に求める言葉や必要なものを本屋さんで吸収していたように思います。

そんな自分にとってかけがえのない存在を、少しずつ人にも共有したいと思うようになりました。
特に、私のように生きづらさや息苦しさを感じている人に本を届けたい。
そんな思いが強く大きくなっていきました。

そんな漠然とした思いを抱えながら東京の日暮里あたりをふらふらとお散歩しているとき、偶然「西日暮里BOOK APARTMENT」を見つけてなんとなく立ち寄ってみたのがシェア本棚を知ったきっかけです。
自分がやりたいことの第一歩が始められる予感がして、迷わず申し込みをしていました。

“凪の間”という名前の由来

特に心がシーンとしている時、私は本を手に取ります。
一人でいたいけれど、独りが寂しい時、本屋さんが拠り所になります。
そういう時は落ち込んでいる場合もあれば、一人を楽しみたい場合もあります。
本が落ち込んだ心を慰めてくれたり、ゆったりのんびり本と向き合って心が満たされたり。
そんな心に何の波も起こっていないような状態が海の「凪」に似ているなと思い、その時の自分の心の状態を「今はちょっと凪状態だなぁ」なんて、そんな風に思っていました。
どこかで同じような凪状態にいる人の心に寄り添えるような本を並べたい。
そういう思いから「凪」という文字を使おうと決めていました。
そして「書店」や「本屋」というしっかりとしたものではなく、もっと自由でカジュアルな「居場所」「空間」というイメージの方がコンセプトに近いと感じていたので、「凪の間(なぎのま)」という名前に落ち着きました。
長い時間をかけて考えた名前ではなかったのですが、どこかのんびりした雰囲気があるかなぁと思い個人的には気に入っています。

凪の間に並べる本たち

凪の間のコンセプトは「心がしーんとした時に立ち寄りたい場所」。
とはいえこれだとなんだかとても漠然としているので、
「一人でいたいけれど、独りになりたくない。そんなときに心を癒してくれたり、励ましてくれた本を並べます」とよく書いています。
本はエッセイが中心ですが、時折小説や対談集、絵本なんかも並べたりします。
益田ミリさんや小林聡美さんのような癒し系とされるような本も多いですが、
武田砂鉄さんやジェーン・スーさんが書かれたパワーや気付きを与えてくれる本なんかも並べています。
ジャンルがバラバラだなぁと思われるかもしれませんが、たしかにそうだと思います。
というのも、心が凪状態の時は先述の通りいろいろな場合があるからです。
背中をさすってほしい時もあるし、「頑張れ!」って言ってほしい時もあるし、
ちょっと頭を空っぽにしてみよ〜なんて時もあります。
それでも面白いのは、私の棚を見た棚主仲間から「凪の間っぽいね〜」なんて言われたりするので、不思議と共通点がある本が並んでいっているようです。
とりあえず「あ、今心が凪状態かも」と思われた方は、棚を覗いてみていただけると嬉しいです。

凪の間の今とこれから

2023年10月現在は東京の「西日暮里BOOK APARTMENT」と栃木県・宇都宮の「書誌ひるね」さんの棚をお借りして棚主をしています。
棚主以外にも、古本市にこぢんまりと参加することも増えてきました。
(話好きの人見知りという矛盾を抱えた性分なので、いつも最初はびくびくしています。笑)
2023年の春に栃木県益子町に生活拠点を移したこともあり、少しずつ栃木県での活動を増やしていきたいなぁと考えています。
ただ、場所にとらわれるのはあまり得意ではないので、西日暮里で出会った本好き仲間と頻繁にやりとりしながら都心部の面白そうなイベントにも参加させていただいています。
これからのことというと、本をもっと多くの人に触れてもらえる、そして生きづらさや息苦しさを感じている人たちが少しでもホッとできる場所をつくれたらなぁ〜なんて密かな思いもあったりするので、その思いを少しずつ形にしていきたいと思っています。
詳しいことをお話ししたいところですがここでは書ききれないので、またの機会に書きたいと思います。

おわりに

そんなこんなでのんびりと楽しみながら模索している凪の間です。
西日暮里や宇都宮、はたまたどこかのイベント会場などでお会いできたら嬉しいです。
きっとびくびくしながらも楽しくやっていると思いますので、気軽に声をかけてください。
長文にお付き合いいただきありがとうございました。
これから少しずつnoteで本のことや今考えていることなどを書いていきたいと思いますので、今後ともどうぞお付き合いください。

それでは今日はこのへんで。
みなさまも、素敵な本と出会えますように。

凪の間


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