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【鍼灸施術は、居心地が大事】

博心堂鍼灸院の、いんちょです。

博心堂鍼灸院は比較的、患者さんの滞在時間が長い場所なんじゃないかなぁと思っています。
もちろん、僕の目論見でもあります。

20年以上前の開業当初は、予約時間をキチキチに決めて、時間通りにお越しになられる患者さんを、時間通りにお体を拝見して、次の患者さんとすれ違うようなタイトスケジュールで、ご予約をお取りしていました。

とはいえ、遠方からお越しになられる患者さんや、お子さん連れで時間の前後する方々もいらっしゃる。
そんな時は施術の時間を工夫して過ごしていました。


でも、今現在はたくさんの患者さんが、ゾロゾロとお越しになられるような状況ではなく、余裕を持ったスケジュールでご予約をお取りするようにもなっています。
※特に今年は、患者さん同士が鉢合わせしないような工夫や、気づかいも求められる年になっているんじゃないかなぁ、ということもあり、ご予約スケジュールはずいぶん余裕をもってお取りしています。

そんなゆとりばかりをお取りする理由は、以前からぎりぎりまでおしゃべりしていかれる患者さんが多いから。


鍼灸院に求められることって、居心地のよさっていうのもあるんじゃないかなぁって思っています。
また、ここ、居心地いいよねぇって、思ってもいただきたい。

というのは、心身の苦痛や悩みを抱えてこられる患者さんですから、鍼灸院に足を運ばれたときくらい、手足をゆっくり伸ばして、息抜きできるような居心地の良さを感じてもらえたらなぁと思うわけです。


とくに身体症状の苦痛を抱えていると、施術による効果で症状が緩解することの方が多いわけですが、メンタルの苦痛や不安は、言葉のやり取りやそもそも居合わせる場所に対する安心感というのが大事。

気さくに気楽におしゃべりできるような時間を、しばらくゆっくりと過ごせることで、ココロの不安が軽くなり、ココロの苦痛が楽になる。


カラダのケアの場合には、短時間で効果が出ることはしばしばです。

でも、ココロのケアには、そこそこ時間をかける必要がある。

ゆっくり過ごしていただく前提で、おしゃべり立ち話前提で、鍼施術を受けに来られる患者さんたちは、帰路につかれる時、とても朗らかな顔をされて帰宅されます。


もちろん滞在時間短く、施術が済むとさっさと帰られる方もいらっしゃる。
それでも、たびたび足を運んでくださるのは、息抜きできる場所になっているんじゃないのかなぁとも思うわけです。

鍼施術を受けに緊張してこられる方、最初はそんな気持ちで来られる方、多いんじゃないかな。
施術前になって、鍼を刺されるのが怖い、と打ち明けてくださる患者さんは、やっぱり多い。

僕も痛い鍼は嫌いだから、そこは何とか工夫してやっていますよと、冗談交じりにお伝えしながら、当初の緊張を解きほぐして鍼施術をはじめさせていただきます。


良い鍼施術といえるかどうかはわからないけど、鍼施術をするときに必要なのは、居心地のよさっていうのも、かなりあるんじゃないかなぁと思っています。

喫茶店に足を運ぶような気楽さをもって、カウンセラーさんにじっくり話を聞いてもらうようなココロのゆとりを取り戻せて、カラダの不調を鍼施術で軽くできたら、そんな鍼灸院って理想的かもねぇなんて、患者さんと世間話をしながら、ふと思いつきましたとさ。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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