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【運動は練習する】

博心堂鍼灸院の、いんちょです。

博心堂鍼灸院に通われている患者さんの中には、積極的に運動することを好まれている方々がいらっしゃいます。

ヨガやピラティスのような、カラダの動きを内観するようなことを好まれている方々とは、とくに僕は話が合う。

僕も以前、太極拳をやっていました。
※合計3種類の太極拳を試してみました。
※結局、カラダの動きを内観するよりも、武術的なお稽古が多くなるので、足が遠のいてしまいましたが。


そんな僕の太極拳の取り組みと、カラダを内観するようなお稽古をされてきた方々とは、施術の目的も必然的にかなうみたい。

どんな風に動けば、カラダが無理なく効率的に動くことができるかって、長い人生を楽しく過ごし続けるためには、けっこう重要な取り組みなんじゃないかなぁって思います。


たとえば、ひざを痛めてしまうと、一生歩くことがつらくなる。

股関節の骨折なんて、歩くことに関しては致命的だったりするわけです。

だから、転倒やケガ、無理がたたって体を痛めるなんてことがないように、本来カラダに備わっている無理のない動きを確認しながら使っていくことが、健康寿命を延ばす意味でもとても重要。


僕は東洋医学のアイディアを、そんなカラダに負荷のかからない動き方に、知識として組み込んでいます。

立つにしろ座るにしろ、歩くにしろ、カラダにかなった動きというものがあります。


ちょっと残念だなぁと思うのは、せっかく人の体の構造に合わせた動きを学ぶお稽古をされているのに、そんな取り組みが生かされていないことがあります。

とくに腰やひざなど、以前痛めたところのリハビリがてら、カラダの動きのお稽古をされている人ほど、患部を無理に動かそうとお稽古する傾向があるみたい。


東洋医学的な考え方では、負荷のかかっている場所がないように、体全体で動きを組み立てるように仕向けます。

腰の曲げ伸ばしの運動でも、腰だけで動かないように工夫する。
効率よく全身を使い、効果的に腰が動くように、カラダの動きを確認しながら、動物本来の動きをお稽古していくわけです。

膝の動きも同様。
膝の曲げ伸ばしをひざ関節にこだわって動かしてしまうと、ひざそのものに負荷がかかる。
元々痛めていたり、古傷としてひざに故障があると、こんな取り組みをしていては、再びひざの痛みが再発してしまう。

膝を運動させるときには、ひざに負荷がかからないような全身の協調運動を組み立てて、お稽古しながらひざの負担を減らしていくことで、長らく膝を使っていけるわけです。


膝の動きの練習は難しい。
意外にも、メンタルとの関係が深い関節です。
自分の動きたいという意志と、とても密接に関係します。

そんな膝だから、動きたくないという意思が働いていると、ひざの動きが悪くなります。

傷みやケガの再発が心配だと、ひざは内股になり、わざと可動域が狭くなり、痛みを再発させやすくなります。
※動きたくない、行きたくない、という人の膝は、内股気味になっています。

だから、ひざを自信をもって動かすためには、歩く、動くということに、ポジティブになっていないといけない。


博心堂鍼灸院で、そんな話をしながら、コンディションに合わせた膝の使い方を練習していかれる患者さんもいらっしゃいます。

ほどなく動くようになる膝も、気を抜くと再び痛みが出やすくなるから、一進一退なのですが、悪化の一途をたどるよりはいいのかな。


現代人はとかくパートごとに体を鍛えようとします。
巷の常識がそうだからなのかな。
でも、良いパフォーマンスをするときには、全身の運動はちゃんと協調されていて、そんな姿は美しい。

そんな動物本来の野性味を、ちょびっとでも備えた体本来の動きを、取り戻し続けつためにも、運動は正しい知識をもって、日々練習、かな。

鍼灸師の知識が、そんなところにも役立てられたらいいなぁと思っています。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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