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【気になるうっ血】

博心堂鍼灸院の、いんちょです。

台風の影響からなのか、今週はうっ血症状を訴える患者さんがとても多い。

別に内出血しているとか、血の塊ができるとか、そんな目に見えて形を変えるような症状ではなく、血行が悪いのだろうなぁっていう、東洋医学的な体の見立ての中で分類すると、そんなふるい分けできる症状のこと。

・気の滞り=痛み、冷えのこもるこわばり
・気の消耗=冷えや萎え
・血の滞り=腫れや痛み、熱のこもるこわばり
・血の消耗=ウツ熱やしびれ

そんな血の滞りと僕が呼ぶ体のアンバランスを抱えた患者さんたちは、しばらく続く湿度の影響と台風による気圧の影響で、症状が出始めたり、あるいは普段から気になっているところが悪化しているみたい。


とくに腫れぼったさを伴う痛みやこわばり症状は、やがて熱を持ち始めてさらに症状が悪化する。
あまり程度がひどくなると、鍼施術をして排膿やたまった血を出すようなことになるので、程度を見て病院への受診をおすすめすることが多い。

血の滞りといえば、ここのところ、ねんざや骨折をする人も増えている。
寒暖差があるために、自律神経のバランスが整わないのでしょうね。
足元がおぼつかない、なんていうひともいるみたい。

肩ひじに力が入っていて、足元に力が行き届かないと重心が上がってしまって、転びやすかったりするわけです。

そんなわけで、足の小指をぶつけて骨折したり、うっかり躓いて足首をねんざしたり、手の指を何かにはさんでケガをしたりっていうことで、こんな血の滞り症状を訴える患者さんも、特に今年は多い。


東洋医学的な血の滞りは、内出血のように局部で血流が停滞しているとか、組織に傷があるとかいうのとは、ちょっと違います。
血という全身を養うためにめぐる栄養と潤滑を促す循環が、大きくバランスを崩していて、局部で血の巡りが停滞してたまっていたり、あるいは局部に血の巡りが行き届かずに滋養することができなくなるっていう循環のアンバランスをおこしている状態ですね。


あっちが凝ってる、こっちが固まっている、って苦しそうに訴える血の滞りの患者さんたち。

こうした血の滞り症状を訴える患者さんたちの中には、意外と不安や心配を抱えている人も多い。
元々不安要素や心配事があるわけでなくても、カラダに血行不良があると、そんな不安要素を頭や心の中からわざわざ引っ張り出してきて、不安がろうとするわけです。

こうしたメンタルの緊張が強い患者さんに、強い鍼をするととても痛がります。

そんなわけで、今週はさする鍼が大活躍。
深くも浅くも気血の循環を促す手技なので、施術中、うっとりして眠ってしまう患者さんをよく目にします。

老若男女問わず、うすら寒く感じる今週は、緊張して熟睡できていないのかもね。
体の巡りを整えて、心の平安が取り戻せますように、さする鍼を駆使させていただく今週でしたとさ。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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