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【寝るのも力】

博心堂鍼灸院の、いんちょです。

鍼灸施術は患者さんの回復力を高め、自力で体が治っていくのをお手伝いするもの。
けっして、カラダを直接直しているわけではありません。

カラダが勝手に治っていく力を、条件よく引き出すことは、鍼灸師さんの腕次第で、どうにかできるもの。

でも、カラダを直接直しているわけではない。


人の体には自然治癒力という、具合が悪くなれば、勝手に自分で治す力があります。

この力をスムーズに引き出せる人は、自然治癒力が高い。

鍼灸施術を受けた後、よく眠れるようになったという感想をいただきます。

これって、自然治癒力が高まったり、回復する作用がスムーズに働き始めたサインです。


人は眠ることでしか、カラダを回復させることができません。
ちゃんと寝れている人は、寝ている間に全力で一日ため込んだ疲労を回復させて、具合の悪いところの修復を体力を注ぎ込んで行っていくわけです。

そう、寝るのも体力。

寝て回復することは、たくさんの力を必要とします。


よく、年を取ると長く寝ていられなくなる、なんてことをいいます。

若い自分は徹夜をしたり、半日、一日寝入ったりすることができる。

赤ちゃんなんて、寝る体力があるから一日中寝ています。
寝ている間に、カラダをどんどん発育させていくわけですね。
寝ること、発育することに集中するために、あまり覚醒時間を長くして、無駄に体力を消耗させることがないように、授乳の時くらいしか本気で目覚めていない。
寝る子が育つといわれるゆえんですね。
※ちなみに、寝る子が育つというのは、生後1年くらいまで。
立って歩くようになったら、起床時間を見直して覚醒と睡眠リズムを作っていく必要が出てきます。

年を取ると、寝ていられない、起きていられない。
朝は明け方前から目が覚めて、昼間はウトウト転寝してみたりするのは、一日中覚醒する力がなくなるので、寝たり起きたりを繰り返して、ひんぱんに心身の回復をうながしたり、あるいは、寝ることやおきていることそのものを保っていられなくなっているわけです。


カラダの元気が衰えると、一日の寝起きのサイクルが頻繁になり、運動する活力が衰えます。
人はこうして力が徐々に尽きていって、寿命を全うしていくのでしょうね。
※すべての人に当てはまるわけではありません。


梅雨に入ってから、朝起きられなくなったり、日中眠くて起きていられないというひとが増えています。

理由の一つには運動の不足が挙げられます。

いわゆるエクササイズをするということではなく、呼吸や循環が高まらず、カラダに覇気が生まれていないということです。

とくに朝から雨が降っていて気温が上がらない日には、体温も起床前から高まらず、いつもより低体温で起床時間を迎えると、体がだるくて起きられなくなる。

日中も呼吸や循環の働きが高まらないと、十分な活動体力を維持することができなくて、日中も眠くなるということです。


寝る力も起きている力も、豊かな血流と深い呼吸による、酸素とエネルギーの十分な供給が必要ですから、活気がないとこうした体を養う力も高まらないというわけですね。

梅雨の間のジメジメした冷え込みや、エアコンの冷気による体の冷えは、こうした日中の活動体力や就寝中の回復力を弱らせます。

カラダの芯が冷えないように、くれぐれも冷たいものの飲食には気をつけましょう。

あまりお腹が冷えたりすると、急な下痢などをして、カラダが不要なものを強制排除します。
これも自然治癒力のなせる業。

体調管理には、くれぐれもご留意を。
お大事に。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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