「ドゥームスクローリング」とは、インターネットやSNS上でネガティブな暗い情報ばかりを収集し続けてしまう行為のこと 。わたしはコロナ禍になって知ったが、この言葉にわずかな既視感を覚えている。

それは、そう…アトピーもちのひとが、身体のかゆいところをかきむしる様子、その行為のことだ。ふと、かゆみ感じて、手で皮膚をかいてしまう。するとその刺激がさらにかゆみをひろげることで皮膚をかき続けてしまう。「アトピーが悪化するとわかっているのに、やめられない」。メンタルを責め立ててくる苦しさがある。

ドゥームスクローリングにもこの苦しさはあるのだろうか。確かに、そのほとんどがメンタルヘルスに悪い影響を及ぼす 。ただこちらは傍から見えないし、今のところ依存症や病気とはなっていないようである。なったことがないけれども同じ苦しさではない気がする。…そうだ。友人にこのループにハマりかけたのが2人いる。

ひとりはドゥームスクローリングをやめられなくて、仕事に支障をきたして仕事を辞めてしまった。もうひとりはドゥームスクローリングでは飽き足らず、暗やみにいる人に会って助けをさし伸べるボランティアとなっている。

単なるよし／わろしで断じることのできない、微妙な行為だと気づく。

ドゥームスクローリングもアトピー性皮膚炎も、抜け出すためには「離れる」のが必要とのことだ。インターネットやSNSと距離を置いたり、ポジティブなアクティビティをしたりすることで、興味を他にそらすと良いそうだ。