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先日、春先から参加していた「戦略人事超実践講座」が終了しました。
これは私が参加しているコミュニティで今年初めて実施した講座です。私たちコンサルも学びますが、中心は参加された企業の人事の方々です。


中小企業の人事って結構ツライ

戦略人事というワードは最近ネットでもよく見かけるのですが、正直書いてあることはよくわかりません。大手の場合、これだけのことを考える人材がいらっしゃるのだと思いますが、中小の場合は経理や総務と兼務みたいなことがよくあります。

かくいう私も4年前までは中小企業の人事総務でリーダーをしていました。
会社を良くしたいと思っていましたが、正直どこから手をつければいいのかわからないのです。

研修なども社長からの指示で企画実行をしようとしても、現場からは「業務の邪魔にならないタイミングでやってよね」なんて言われる始末です。

なので、人事の方が「研修の社内調整が大変で・・・」なんていうフレーズが出てくると、笑い事ではないですが思い切り共感してしまいます。

評価制度が上手くいっていないとなると「人事がちゃんとした評価基準を作らないからだ!」なんて言われました。

ちなみに・・・「人事戦略」という言葉を検索してみると
人事に関わる業務をどう改革、改善するかという視点で
・人材不足の解消をするために採用方法を変更してみる
・社内を活性化するために社内制度を見直す
・業務効率化を図るためにアウトソーシングを利用する

というようなことが書かれていました。
これならやっていました。

というか・・・これに逃げざるを得なかったように思います。

戦略人事とは?

ここで言いたいのは戦略人事です。

戦略人事とは
『経営戦略』を実現する組織をつくることで、
戦略的に組織をつくることです。

どんなに立派な戦略を練っても、実行する組織の人材が動けなければ、戦略はただの絵に描いた餅です。

組織の人材を扱う人事が、経営と一体になって戦略人事を行うことが求められているわけです。

組織が成長する段階

いつもチームビルディングの話をする時にお伝えしますが、組織がきちんと動くには順番があります。

人材力:個人の能力、人と人が違うということ
組織力:組織の進む方向、仕組みやルール
関係力:これらを進めるためのコミュニケーション

人材力⇒組織力⇒関係力

の順番で回すことが成果が上がる組織の方程式です。
この3つはお互いにつながりあって、つながりの中でどこに課題があるのか見ていく必要があります。

更にこれはループ上に上に登っていくイメージで、

・個人
・チーム(部門)
・会社(部門間同士、会社全体)

3つの段階が存在します。

この3つの力と3つの段階のどこで詰まっているのか理解して、有効な打ち手を打つことが大切です。

私たちコンサルはお客様と話をする時に、どの段階で詰まっているのか探りながらお話を聞いています。

自分たちで動けるように戦略人事を学ぶ

何をどうしたら良いか専門家の力を借りることも有効ですが、それだけに頼るとコンサルがいないと何もできない組織になってしまいます。

今回の講座は、組織の人事の方に「戦略人事」の要素を学んでいただき、専門家のアドバイスを受けながら、実際に自組織に打ち手を実行してみるということをします。

ただ先ほどの、どの段階のどの部分で詰まっているかはなかなか理解することは難しいですし、社内の他の人に伝えることは難しいことは想像していただけると思います。

そんな時に利用したいのが「組織診断」です。
社員のアンケートをもとに組織の状態を可視化するものです。世の中にはたくさんの組織診断が出ていますので、使いやすいもので良いと思いますが、私たちのコミュニティーでは「組織診断ソコアゲ」というものを提供しています。

先ほどの3つの力と3つの段階のどの部分で、問題が起きているか見えるようになっています。
講座ではこの診断を実際に組織で実施してもらい、専門家のアドバイスを受けて具体的な打ち手を実行しました。そして再度診断を実施して変化を見てみました。昨日はその成果発表もされました。

この講座全体を振返って、中小企業の人事の方こそ「自社に合った戦略人事」を学んで活かしてほしいなと思いました。

一般的には中小企業は「仕組みづくり(組織力)」が弱いと言われます。
人事の方が「仕組みづくり(組織力)」を軸に、必要に応じた打ち手を現場に発信して、組織全体を動かしていくことができれば、しっかり経営戦略が機能して成果が上がっていくと思います。

そんな格好いい人事のお手伝いをしていきたいと思いました。

こちらの講座は来年度も実施が決まったそうなので、詳細が決まったらこちらでも発信していきたいと思います。



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