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アート/美人画/美醜の定義とは


この絵は吉岡徹の10号サイズのアクリル画です。
題名は「incense」(香木の香り)

どことなく西洋の女性をイメージさせます。
吉岡の絵は殆どデザインを中心とした抽象画ですが、珍しく女性をタイトルとして描かれた作品です。
題名の「incense」通り、かぐわしい香りが湧きたつような優しい微笑みを浮かべた女性です。
女性の柔らかい美しさが引き立つよう、背景には直線的な幾何学的デザインを施しています。

「美人」
顔全体の整ったパーツ
肌の美しさ 
頭、体、手足の比率

時代、国、風土によっても違いがありますが
ほぼ、そのバランスの美しさが美醜を決定しているようです。

私が子供の頃、母がよく洋画を見に連れて行ってくれました。
エリザベス・テーラー
オードリー・ヘップバーン
カトリーヌ・ドヌーブ
グレース・ケリー(ケリーバックで有名ですね)

子供心にも、世の中にこんなにも美しい人がいるのだと憧れを通り越し驚愕してしまった事を思い出します。

完璧なまでの黄金比で形作られた外見。

そんな彼女たちも年齢が行くにつれ、形態が維持できなくなってしまい
整形を繰り返し、美しさの面影がなくなってしまった方も多くいました。

また、昔は化粧の広告には間違いなく、だれが見ても若く美しいモデルさんが動画や写真を飾っていたものです。

それを見た消費者は「あの人のように美しくなれるかも」と、一抹の希望を抱いて、デパートに足しげく通い高額な化粧品を買い漁っていました。

どのメーカーの商品を購入しても「何故、美しくならないの」とばかりに他の商品に手を伸ばす。
その消費者心理を巧みに利用したメーカー側は新商品を出せば売れるという時代でした。

最近はどう見ても美しいとは思えない高齢のご婦人が、まるで少女のような笑顔を見せ恥ずかしげもなくクリームを塗り、こんなに美しくなりましたとばかりに動画や画面を占領しています。

勿論、高齢化社会の経済活動を老齢者を対象に広げていくことは十分理解しているのですが、見ている側としてはなんとも気持ちの悪さを隠せません。

こんな事を書くと、高齢者への偏見だ差別だと批判されますが、私自身が高齢者のため、自分を客観的に見ているようで気持ちが悪いのです・・💦

当たり前の世の流れではあるのでしょうが、慣れていくまでには少し時間がかかりそうです( ´艸`)

外見的な「美」は年齢と共に失われていくのは当たり前ですが、その人の持っている内面は年齢と共に如実に表れます。

若い頃は誰でも肌の張り、髪の艶、目の輝きがあり、目鼻立ちのバランスの悪ささへ覆い隠す事が出来ましたが、年齢を重ねるほどに内面の美しさがそのまま外見に反映していくように思えてなりません。

健康への意識もさることながら、その人の精神性や思考の健全性などが顔に刻まれているようで、憧れの対象になっています。

私の年齢で思う「美人」とは・・・
進歩的でありながら優しさ、慈悲深さ、品の良さを持ち合わせ、その上、社会の動きに惑わされず中庸を保つ事が出来る知性を併せ持った女性。

オードリー・ヘップバーンはその一人です。

美しいと思いませんか・・・( ´艸`)

吉岡徹出品作品
「美人画展」WEBグループ展・開催中です。



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