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叱れない大人たち

「耳を傾ける」、「寄り添う」、「認める」。
教育、育児においてこれほど大切な事はないと思っている。
しかし、いつの間にか「叱る」という言葉がその対義語になってしまっているようにも感じている。

現に、「叱れない大人」は多い。
「叱られた事がない子ども」もまた、「叱れない大人」になっていく。

なぜ世の大人が「叱る」ことに尻込みしてしまうのか。中には、「自分の主観で叱ることに自信がもてない」という者がいる。はたまた、「叱っても相手が変わらない」という者もいる。

そういう者の大半は「叱る」ことの効果を過大評価している。
そもそも「叱る」ことに行動を変える力はないし、「叱る」という行為自体が良いわけでも、悪いわけでもない。

「叱る」ことによる効果は「止める」ことだ。

やってはいけない事をしてしまっているとき、やらない方がよいと思われることをやってしまっているとき、「叱る」ことでその行動を「止める」のだ。

ただ、その時にその行動を「止める」だけ。
叱りっぱなしで終わる行為ほど愚かなものはない。

どんな時にも「耳を傾ける」、「寄り添う」、「認める」だけをしようとすると上手くいかない。

だから、大人として必要な時は、毅然とした態度で「叱る」のである。
叱って、問題ある行動が止まったのであれば、しっかり寄り添おう。
そうやって、人は学び成長していく。

そう考えれば、子どもや周りにいる人と向き合うことは決して恐くないと思える。

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