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個別最適な学びについて考える(12)ー東洋(1979)子どもの能力と教育評価ーから

久しぶりの投稿です。
体調には本当に気をつけましょう。
記事は連続で投稿することに意味がありますよね。ここからまた頑張ります。

今回は,「東洋(1979)子どもの能力と教育評価.東京大学出版会,東京」です。早速,個別最適な学びに関することについて考えていきましょう。

次に考えたいのは、子ども自身が情報の受け手であるような評価です。つまり、評価の結果を子どもに知らせて、子どもがその情報を何かよい目的に使えることを期待する、そういう評価です。教師から良いと言われたり、いけないと言われたり、あるいはテストの結果を知らされたりして得た情報を、子どもは今のやり方でだいたいよいか、どういうことをこれからやっていかなければいけないかなど、自分なりに翻訳して受け止めます。子どもに評価情報を送る時は、この、子どもの側の翻訳の能力や傾向というものを度外視してはなりません

東洋(1979)子どもの能力と教育評価.東京大学出版会,東京

現在,学習方法を自己調整していくような個別最適な学びでは,教師が返すようなフィードバックも重要視されていくのではないでしょうか。
今の学習の仕方でいいのか,いいと自分では思っていても違うこともある,そんなことを確認できる評価が必要です。

おそらく,今の環境であれば教師だけでなくてもいいと思います。教室には,児童がたくさんいます。いくら小規模であっても,1人だけということはないはずです。そんな中で,他者参照をすることによって自分の学習方法が適していたのかどうか自己評価することも可能になってきます。

しかし,最初は教師の評価が定まっていなければ,進む道も見えてこない可能性があります。東先生の言うような子ども自身が受けてであるような評価についても考えていきたいですね。
ちなみに,今回紹介した評価以外にも,次の授業に活かすための評価や,学校内における組織としての評価などたくさん書かれています。

そのための一般原則としては、まず情報が具体的で焦点が合っているということがあります。「君は算数が他の子どもよりできない」と言われても、どこがどうできないのか、どういうところに問題があるのかということは子どもにはわかりません。そこで子どもは、それを、自分は算数という教科に関しては、他の子どもよりも先生にうとんじられていると翻訳してしまいます。これが、「君は九九を十分に練習していないから、掛け算や割り算でまちがいが多い」と言われれば、ずっと具体的で焦点が合ってきます。そうすれば、自分がどうすればよいのかということがひとりでに見えるようになります

東洋(1979)子どもの能力と教育評価.東京大学出版会,東京

具体的な例が入るとわかりやすくなると思います。
そこができないと言われても,どこなのかわからず彷徨うだけです。だからこそ,足場かけをしてどこができないのかとステップで具体的に明示してあげると子どもたちは1人で進めていけます。
ここは目標の明確化にも関わってくるはずです。詳しくは目標の記事を参照していただけますと幸いです。)

私たち教師自身が子どもたちのことを見てあげるということが今まさに重要視されていると思います。個別最適な学びでは教師が暇なように見えても,たくさんやることが書籍を見ると見えてきますね。

本日はここまでにします。また次の記事でお会いしましょう!

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