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瀬戸内 アートと建築を巡る旅47,000歩の記録

G.W.最後に行った広島の建築にあまりに感動して広島旅をつい先に書いてしまったけれど、広島の前に巡った瀬戸内コースにも見どころがたくさんあった。

2泊3日で回った瀬戸内コース:高松→今治→大三島→尾道→百島→福山

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長らく行きたかった大塚国際美術館をやっと見て、その後四国香川高松に上陸。

5か国語でお出迎え。高松港が瀬戸内国際芸術祭トリエンナーレの会場の一つとなっていて、これもその参加アート作品の一つ。トリエンナーレ会場各地で観光客を出迎えているようで、今後の予定を知らないけれど、常設になって良さそうな作品。3色集めた。緑もあるらしい。

港ではツインの灯台が歓迎ムード。霧雨が降っていて色味が伝わらないのが残念。けっこう浮き足立つようなカラフルさなのに。大巻伸嗣作品。

トリエンナーレ高松港作品の3つめ。

一見してジュリアンオピーとわかる作品が芝生を歩いていた。「銀行家、看護師、探偵、弁護士」と言うタイトル。看護師はすぐわかるけど探偵どれ?消去法でいったらこれか。(答え合わせしたい。)人工的なオピー作品が外に出た途端に発する違和感。高松の芝生に石のオピー。面白い。
他に2点ほどトリエンナーレ参加作品を鑑賞してから、高松市美術館でO JUN、鬼頭健吾らの展覧会(←たいへん良かった)を見たのだけど、


高松の建築ではこちらが目当てでした。

114銀行本店。近付く前の遠目から異様な存在感。ヌメっと見える表面は緑のブロンズ板。1966年の竣工から時を経たサビがヌメり感を出している。アップで見るとヌメッてないのだけど。

これまでに見た銀行建築の中でもかなりの個性派。品性とおしゃれさと普遍性を併せ持っていて、ひれ伏すしかないかっこよさがありました。

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短時間の間に3杯の讃岐うどんを食べた後、四国の瀬戸内海サイドを大きく東から西へ移動して、丹下健三の出身地である丹下建築の宝庫今治へ。その中から3点。

今治市公会堂

カーブがかかってるような、底辺が短い台形のような形に見えますが

そんなことない。現場で見た時と写真の印象が違うので、他の角度の写真も見てみたけどやっぱりカーブはかかってない。サイドの斜めなひだひだと、正面の壁が下へ向かってせり出す構造でそう見えただけの錯視だったのか?あとから写真を見れば見るほど不思議な感じが増してくる。

今治市民会館

市庁舎、公会堂と同じ敷地内にあります。駐車場の真ん中は丹下建築に360度囲まれるタイムトリップスポット。

そこから数百メートル歩いたところにあった愛媛信用金庫今治支店。

どーんとモダニズム感。

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そこから瀬戸内海を北へ上り本州へ渡るためのバスに乗車。いくつかの島に上陸しながら目指します。大三島では伊東豊雄ミュージアムなどを見学。

すごいところにあった。島のフチにあって、島から海への崖の傾斜を生かした構造。今までに見た伊東豊雄さんの作品は都会にある大型なものが多くて、自然派というよりは人工的なイメージをもっていた。こういうものを大事にしている方とは知らず、勘違いしててすみません。


そして到着した尾道。尾道市立美術館(安藤忠雄建築)など行きましたが、尾道のハイライトは駅前商店街でした。

のらもじには惹かれ続け、ハッと思った時に写真に撮りためているわけですが、こんなにたくさん素材が収集できるとは。ここはのらもじ天国です。

シャッターばかりで心配させたらごめんなさい。リノベおしゃれ系もあります。

すごいクオリティと量。まだまだありました。店構えと総合して一流品多数。一気にのらもじステージが上がった。

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尾道にくればどこへでも行けます。尾道起点のフェリーで瀬戸内海の島めぐりに行けるし、西は広島、東は岡山倉敷、どこへでも。

まずは起点のフェリー乗り場へ。

その近くにあるONOMICHI U2に立ち寄り。

谷尻誠設計。

アート監修は名和晃平。

しまなみ海道のサイクリストをターゲットにした自転車ごと宿泊できるホテルや、レストラン、ベーカリー、雑貨ショップが入るおしゃれスポット。昔の海運倉庫をリノベしたもの。この先の島で食べる用のパンを購入。

フェリーに乗り25分で瀬戸内海の百島(ももしま)へ。

ART BASE百島

廃校を拠点にしたアートの制作と発表基地。

ART BASEオーナー柳さんのお言葉。読みましょう。

だそうです。わからなかった方のために(わたし)

ART BASE とは
アーティストと協働者達による
芸術を手段ではなく目的とする
真剣な遊びの前線基地

(サイトコピペ)

なるほどその通りの場所だった。

この他の作品のきれいな写真はサイトに任せることにするけど、実際は写真撮影全面OK。訪れるにあたっては事前予約が必要。

オーナーの柳幸典氏の作品が島内もう一か所で見られるというので訪れた。

寄び継ぎのようなお顔。継ぎ方の色の組み合わせも蔦の分量もコーヒー牛乳のベンチも、嫉妬するから嫌、見たくないくらいの完璧さ。

実演?演劇のことかな。

下の写真右奥に見えるコインボックスに100円を入れてこのソファに座ると柳氏の映像作品が見られます。


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百島からまた違う船に乗り、尾道ではなくもっと東の福山へ。

アートなフェリーがかっこいい。

乗船10分ですぐに到着。

この常石という港に何があるかというと

せとの森住宅。常石港の造船所の社宅なのだとか。この、つまんでポンと置いたような銀の5角形が30個ほど斜面に並んでいる。特徴的な表面はステンレス。晴れた空が映し出されて、今日の家は空の青色。

玄関を出てきた中学生くらいの男の子が見知らぬ私に「こんにちは!」と声をかけてくれた。

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この後百島経由で尾道へ戻り、この旅は広島へと続いていったのだとさ。めでたしめでたし。


 



尾道ののらもじはどうか残ってください。



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