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一語

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一言多い私の一語。
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#中国

国家統計局が認めたDATA捏造

中国の統計をつかさどる国家統計局の最高責任者が、地方政府による統計データねつ造の存在を公式に認めた。「一部の地方」と言うが実際は統計データのねつ造が全国的に蔓延している可能性が高い。発端は遼寧省長陳求発による遼寧省内の一部の県や区で過去に数字の水増しによる統計データのねつ造が行われていたと認めたことである。
 2016年第1四半期(1~3月)のGDPは、遼寧省が全国31省・自治区・直轄市の中で唯一

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年金原資がない(中国のことです)

北村豊氏のレポートより。

中国の2014年末時点における60歳以上の人口は2.12億人を超え、全人口の15.5%を占め、35年後の2050年には60歳以上の老齢人口は4億人を超し、全人口に占める比率は30%を超えて、世界で最も高齢化が進んだ国となるだろう。

養老年金の原資不足は15年後の2030年には4.1兆元(約82兆円)に達し、35年後の2050年には6.1兆元(約122兆円)に達する。

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略奪無罪

2015年8月河南省の南部を通る高速道路"焦桐高速公路"で、トラックが横転する事故が発生した。幸いにしてトラックの所有者で運転していた「辛(しん)さん」にけがはなく無事だったが、荷台に満載していた20トンのリンゴが路上に散乱し、辺り一面はリンゴで埋め尽くされた。リンゴ満載のトラックが横転したとの情報はいつの間にか周辺の村々に伝わり、地元農民の老若男女が群れをなして次々と事故現場へ駆けつけた。

 

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捨てる神、拾う神

中国の政情不安や人件費の高騰、加えて労務管理の難しさと恣意的な法令解釈に振り回されて、無念の撤退を決意する企業は実に多い。だが、撤退は進出の何十倍もの困難を強いられるのである。まず、解雇が簡単にできない。できたとしても補償金がべらぼうな額になり、その根拠も定かではない。地方政府のご機嫌をそこねれば、撤退の「許可」も得られない。甚だしきは、責任者が留め置かれて(事実上の軟禁)相手側の要求する金銭を払

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M&Aの損失

LIXILと言えばイナックスとトステムが合併してできた、5万人で1兆6000億売り上げる巨大会社である。

社長藤森義明(プロ経営者の定評あり)は積極果敢な経営で、世界戦略を立ててドイツのグローエ社を買収したが、グローエの子会社JOYOUがすぐに倒産してしまった。JOYOUの2014年の決算書では630億の資産があることになっていたが蓋を開けてみると660億の欠損があった。グローエのCEOはこの子

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トラックの運転手が足りない。

トラックの運転手が足りない。

身近の知り合いに聞いて見ても、かなり深刻な状況である。

車はいつでも買えば揃えることができるが、人はそう簡単ではない。

高速道路の事故などで過密労働の実態が明らかになった後は、1人の運転手が乗車できる制限が厳しく課せられて、従来1人で往復していたルートは2人交代になり、手が足りなくなった。

加えて07年法改正で普通免許では積載量2トン級の車両も車両総重量5トンを超えると運転できなくなった。

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鉄スクラップで景気を見る

鉄スクラップで景気を見る

元アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)議長のグリーンスパンは、朝起きて最初にチェックするのが、鉄スクラップ市場の動向だった。

世界経済が変わる予兆はスクラップ市場に顕著に現れる。

リーマンショックが起きる2008年秋前の夏場から、スクラップは急落していた。原因は「鉄余り」時代になったことだという。鉄鉱石価格も2014年2月からほぼ半分まで下がった。その背景は中国の建設不況で、中小の鉄鋼メーカー

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