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正しい答えはどこにもない。「他者の価値観」を吸収して広い世界を構築する。

中学生時代からよく人の相談を聞いていた。友達の悩み、親の悩み。人間はいつも「悩み」を抱えている。一般的に大きな悩みや小さな悩みなど関係ない。本人毎ではどの悩みも「大きな悩み」である。悩みを抱えるとある時は胸が締め付けられ、心拍数が上がり、息が荒くなる。またある時は、悩みが肺に溜まっているかのように、大きなため息ばかり吐くようになる。脳内はその悩みで支配され、怒り、悲しみ、恨みなどの負の感情で満たされることによって、トラブルの原因となることもあるだろう。

人が悩みを抱えるとき、その核には「価値観」が見え隠れする。自分の価値観は自分の中にある時には自分の軸になるが、自分の価値観を他人に振るうと、人によっては大きなミスマッチを起こす。もし悩みがあるならば、その悩みが「自分の価値観」によって引き起こされていないか、改めて検討してみてほしい。

【case.1】ある知人の悩み

大学生の頃、授業の空きコマでは女子会という名の相談会がよく開催されていた。相談内容は多岐に渡るがその中でもいつも不満そうに、満たされなさそうによく喋る女子がいた。彼女はずっと悩んでいた。そしてずっと怒っていた。

話を聞くと「自分はこうしたのに、相手の態度が思っていたのと違った」「自分はこれだけ頑張っているのに、相手はちっともわからないようだ」

自分基準の価値を他人に当てはめて、一致しない事に随分と憤怒し常に精神的に揺らいでいるように見えた。もっと抽象化すると

「自分は正しいのに相手が間違っている」

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