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お麩のメーカーがプロテインバーを作った理由

初めまして。株式会社麩美商店の髙木と申します。
今回なぜお麩のメーカーが新商品としてプロテインバーを作ったのかまとめてみました。


簡単な自己紹介

弊社は、岐阜県の垂井町というところでお麩の製造・販売やっております。
創業は今年で104年目を迎えお麩を作り続けてきました。

私は人材業界の会社に入社し名古屋で営業職を経験。家業である麩美商店に戻り現在に至ります。現在29歳です。

プロテインバーが生まれた経緯

お麩の栄養価を知る


突然ですが、お麩ってどんなイメージですか?

「お麩ってそんなに栄養ないんじゃない。」

そう思われる方も多いと思いますが、実は室町時代より僧侶がお肉の代わりのタンパク源として食べられるほど非常に高タンパク、そして低カロリーな食品なんです。
こんなお麩の背景、私も家業に戻ってから初めて知りました…

お麩と毎日過ごす中で、これだけタンパク質が多くてどんな食品と食べても合う食品って他にはないなーと考えていました。

きっかけ


ある日、社長(父)と話しているときに、話の流れからそういえば5.6年前大豆のメーカーさんから案内をもらったと1枚の紙が出てきました。そこには大豆の紹介が書かれていたのですが、最後の方にこんな文章が…

「お麩と大豆を使って面白い商品を作りませんか」
「今までなかった商品を一番に」


お麩と大豆どちらも高タンパクな自然食品。
タンパク質が多いお菓子といえば、プロテインバー。
お麩と大豆でプロテインバー作ってみよう!!
こんな単純な発想でスタートしました。
何からやっていいか分からないので、ひとまずその日の夜コンビニで売っているプロテインバーを買って食べ比べしてみることに。

こだわり

色々なプロテインバーを食べてみて、せっかく作るなら自分が欲しいプロテインバーをまず作ってみようと。
製造工程で2つの決め事をしました。

1.添加物は使用しない
名古屋に住んでいたときの食生活は、ほぼ毎日近くのコンビニのご飯か牛丼、ラーメン。自炊をした記憶がほぼありません。

家業に戻り食品に入っている原料や栄養価を色々勉強していると、もっと体のことを考えて食事をするべきだったとこの歳になって気付きました。
(遅すぎる。)

以前の自分に食べさせたいものと考えると体に優しい食品を作りたい。
無添加で体に優しい原料にこだわり製造することにしました。

2.植物性原料のみを使用する
最初の方に書きましたが、お麩の由来を辿っていくと室町時代より僧侶が肉の代わりの貴重なタンパク源としてお麩が食べられ始めました。

この歴史を大切にしたいという想いがありプロテインバーでよく使用されている乳製品や卵などの動物性の原料は使用しないことにしました。

この1.2.で製造することがどれほど難しいことか後々試作のタイミングで分かることになります。

試作

お麩を使ったプロテインバーなんて世の中にないので
とりあえず、やってみることに。
様々な失敗作が生まれました…
・味が全くしないプロテインバー
・形がスライムのようなプロテインバー

試作品を保管している部屋はプロテインバーだらけ。
毎日プロテインバーを作っては試食の繰り返しで
少し体が大きくなった気がします(笑)

作りながらお麩の素晴らしさに再度気付きます。
お麩自体に匂いや味がないため、周りの素材の味を引き出してくれる。
それであって高タンパク。
お麩を使うからこそできる商品になっていき、だんだん良くなっていきました。

そんなこんなでついに完成しました!
「お麩と大豆のプロテインバー」誕生です!

ぜひ一度食べてみてください!
以上、プロテインバーが生まれた経緯についてでした!