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ビューティフル・レインボー

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LGBTQ+やジェンダーなどに関するnoteを、幅広くピックアップしています。
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LGBTと私

きのう「ビューティフル・レインボー」というマガジンを作りました。 作った経緯はこちらに書きましたが、今日はもっとズバッと踏み込んで、私自身のジェンダーに関する話をしようと思います。 文章につらつら書くより、この漫画を読んでいただいたほうが早いかもしれません。 主人公のユウは、私の分身です。 「女」であることを求められ、自分にできる範囲で女らしくふるまうものの、やはりしっくりこずに最後は「私自身」であることを選ぶ話。 「私は男でも女でもありません」という邦題のついたドキ

カミングアウトしたときに、こんな風に言われたいという想像

まだ誰にも恋人が同姓だってことはカミングアウトしてないし、しようとも思っていない。でもできない理由は、なんど考えても行き着くのは偏見が怖いんだと思う。気持ち悪いなんて思われないかもしれない。きっとわたしの友人は思わない。でも思われるとしたら私だけじゃなく彼女も含めてってことだから。わたしのせいで、彼女がだれかに気持ち悪いと思われるのは耐えられない。 友人たちは理解してくれそうな気はする。でもその話が広がって、どこかで理解できない人にも広がって、そうして思われることがやっぱり

その質問男性には絶対しないよね?

かけちくさんご飯作るの? この手の質問が大嫌いだ 女はご飯作って掃除して 子供を産んで育てて1人前という風潮 そろそろ無くしてくれ パスタやうどんやラーメンを茹でると言うところまで ご飯を作ると言う作業に入っているのなら、イエスになるのだろうか? ただ男性が求めているのはそういうことではなくて、写真のようなご飯なんだと思う。 先日打ち合わせの帰りのみに誘われて、早く帰りたかったけど行かざるをえなくなった。 酔っ払った50代の独身男性が、俺は20代の子供の産める奥さ

彼女のこと。

自分以外の誰かのことを改まって書くのは、これが初めてだ。 私の彼女について。 このセクシュアリティの界隈では知ってる人が少なくないであろう某掲示板。彼女との出会いは、私が投稿した出会い募集の投稿だった。 失恋を失恋で上塗りしていた夏、毎週のように違う誰かとアポをとっていた初秋。行き当たりばったりでじたばたするのに疲れてしまって、 これが上手くいかなければ休もうと決めていた。 「25歳以上40歳以下の方」 特に深い意味はなかった。なんとなく、自分の好みの傾向として歳上

レズビアンは「おしゃれ」なんかじゃない

最近、LGBTQ+について扱うドラマや映画が増えてきたように感じる。 血眼になって「百合だ…!」「BLだ…!」と探さなくても、流行りのドラマをみていれば、至極自然にレズビアンやゲイのカップルが出てくるようになった。 可視化されることはとてもいいことだと思う。 アタシたちは「普通」に生きていますし。 ただ、生活していますし。 ただ、ちょっと思う。 作品に出てくるレズビアンの部屋、大体照明暗くて物がやたら多いカルチャーな部屋に住んでない? 気のせい? アタシがそんなダー

身体的女性のわたしは、スカートを履いて男性性を表現したい。

わたしの中の少女が、可愛い服に執着している 断捨離をした。洋服を山ほど捨てた。だけど、捨てきれないものがある。もう到底着ることのできない、タグのついたままの、150サイズのミニスカートたち。 派手目でちょっと強そうなブランドの、デニム生地のチュニックやふわふわの悪魔みたいなスカートが、わたしのクローゼットの中に眠っている。 Xジェンダーを自認しているわたしは、男性に見られたくて(表現したい性が男性で)、いわゆる”男っぽい”服を身に纏うことが多い。その傾向は中学一年生の頃から

LGBTsの私が大好きな動画

こんばんは、はるです。お久しぶりです~ 数日前のりこのnoteに載っていた「バラバラルルル」を見て、どこかで見たことある絵だなーと思ったんですよね。今回はそんな話。 ☆タイトルは「確信」(やる気あり美)この「確信」という「やる気あり美」さんが出している動画、私が何度も見た動画で、テーマはLGBTsです。「わかる!わかる!」を連呼しながら見たこの作品も、「バラバラルルル」と同じ井上涼さんが作ったアニメ。ゆるい絵と声が最高です。 ☆「クラスに君と同じゲイがいます」 そんな神の

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散る散る満ちる

次の正月は帰る?帰らない?

親戚の前で指輪は外せ。 親戚といっても、52兄の嫁さんと子供、49兄の嫁さんと子供くらいしかいないのに。そんな身内中の身内の親戚にも、僕のこと(ゲイ専業主夫であること)は教えたくないらしい僕の母と52兄。 母に、まず電話で伝えた。 指輪はずせというなら、僕は正月はもう帰らないと。 母「わかった。52兄には伝えておくわ。色々、難しいわね…ほんと。」 と、言ってくれたが、不安になり、兄弟チャットでも通知した。 (52兄はいつも電話に出ないのでチャットにした) 案の定、

【読んだ】これからの男の子たちへ

おすすめ度 ★★★★☆ 息子が思春期を迎えるにあたり、知識はいくらあってもよかろう、ということで色々読んでいる。 太田啓子さんという方も、SNSで炎上している人という偏見(私の偏見コレばっかし)があったが、想像よりずっとフラットで冷静な文章だった。 読みやすく、説得力もある。 網の目のようなジェンダーバイアス 自分の世代や親世代と比べると、随分改善していると思うけど、未だにジェンダーバイアスは社会にはびこっている。 女は女らしく、男は男らしく、女のくせに、男のくせに

誰にだって自分がわからなくなるときはある。

初めての記事に何を書いたらいいんだろう、と考えたのだけど、私がどんな人間で何をしようとしているのかを書いたら1人くらい、いや、10人くらいは興味を持ってくれるんじゃないかと思うので、最初は私が考えていることを書くことにした。 そもそもなんでnoteを始めようと思ったか、というと、出版社の編集さんにオススメされたからなのだけれど(自分は何が発信するのにいいのか、とか、世の中の流行りに疎いので、プロからのアドバイスはとてもありがたい)オススメされてもやりたくないものには手を出さ

パートナーシップ制度宣誓いたしました🎉

わたくし事ではありますが、この度兼ねてから生活を共にしてきたヨメちゃんことパートナーと東京都パートナーシップ宣誓制度を申請、無事承認されました。 東京都で都としてパートナーシップが導入されたのは昨年11月。 導入後すぐに申請をしなかった理由は、僕と彼女が2016年に今後も一緒にいることを決めてウェディングフォトを撮影した「結婚記念日」が9月だったから。 11月以降で記念日になる日を考えようかとも思ったのですが、彼女と話し合い、ウェディングフォト撮影時に住んでいた自治体がパ

私のことを男扱いする人たちを、私はもう相手にしない

私はMtFトランスジェンダー。できることなら「お兄さん」「彼」「〜くん」といった人称で呼ばないでほしいと思っている。しかし女性らしくない風貌を私が好んでいることもあり、今でも8割方は、周囲から男性扱いされることがほとんどだ。 私はこの事実をどこか「仕方がない」と思いながらも、落胆や憤りといった感情も持ち合わせていた。 しかしここ数日間で、私はあることに気がついた。私に浴びせられる「お兄さん」という声かけのほとんどは、真面目に向き合う必要がなく、実は軽くあしらって良い程度の

アセクシュアルの私が、お坊さんとシスターから学んだこと

人から性的な存在として見られることに辟易していた私は、一時期「どうしたら人から性的な存在として見られにくいか」についてばかり考えていた。 私は今結構自分が好きだ。センスが良くて、社交的で、性別分け隔てなく素敵な友人がいる、そんなところが好きだ。だからそういう自分の好きなところを、変えたくはなかった。つまり、あえてダサい恰好をするとか、人との交流を少なくするとか、異性愛者の同性の友人とだけ親しくするとかいう方法はとりたくなかった。どういう属性を付け加えれば、もっと生きやすくな