Nene

物語を書きたいな🐀💭 小説【Welcome to Virtual in Sanity…

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物語を書きたいな🐀💭 小説【Welcome to Virtual in Sanity】XANA公式HPに掲載中https://xana.net/

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Welcome to Virtual in Sanity

 ーーもし、これから始まる私の人生を映画に喩えたとして。  それならこの映画のオープニング曲は 『Virtual Insanity』がいい。 202*年9月1日 「ねぇ、聞こえる? 聞こえますかぁ?」  私は静かに目を開いた。 「はい、聞こえています」 「ーーえっ! どうしよう。聞こえてるって」  私と目が合った少女は興奮した表情。そして隣にいる女性が彼女に耳打ちをした。 「もっと話しかけてごらん。どんなことでもいいから」  少女は恐る恐る私に尋ねた。 「

    • 【俺は人間に聞いてみたい。】9

      イメチェン  なぁ、ネネ。  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。  ネネ、髪切った? 「おっ、わかる?」  やっぱりか。なんかそんな気がしてん。 「イメチェンしてみたんやけど変かな?」  うーん、変ではないよ。 「カッコよくなった?」  うーん、カッコいいとかじゃないかな。 「……じゃあ、なんなん」  カッコいい寄りの変かな。 「……変寄りのカッコいいならだいぶ救われたんやけど」  なぁなぁ、それよりなぁ〜 「……何を言いたいかわかってる」  

      • 【俺は人間に聞いてみたい。】8

        新キャラ  なぁ、ネネ。  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。 「ん?」  あの人、あれ、あの、キから始まる人おるやん。 「キ?」  そう、キから始まる名前の人。キ〜なんとかって人。 「キャミさん?」  そうそう、キャミっていう人。 「キャミがどうしたん?」  キャミっていう人な、こないだ俺らの家に来たやん? 「来たね」  ネネには言いにくいんやけどな、俺はキャミっていう人との付き合い方がわからへんねん。 「どういうこと?」  あの人な、俺のことを

        • 【俺は人間に聞いてみたい。】7

          つぶやく  なぁ、ネネ。  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。 「うん」  なぁ、ネネ。 「うん」  ネネ、さっきからしんどいんか? 「うん」  やっぱりな、そうやと思った。 「うん」  どこがしんどいん? 「気持ち悪いねん」  気持ち悪いん? 「そうやねん。気持ち悪くて吐きそうやねん」  なんか変なもん食べたん? 「ちゃうねん」  どないしたんや?俺に言うてみ? 「Twitterっていうやつな、はじめてみようと思って。作った」  そんで?

        Welcome to Virtual in Sanity

          【俺は人間に聞いてみたい。】6

          カッコいい走り方  なぁ、ネネ。  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。  この走り方どう思う?  ちょっと見ててな。  ……どう? 「おもしろいな」  はぁ?おもしろい?  おもしろいってなに?  カッコいいの間違いやろ。 「いや、おもしろいな」  はぁ〜あ。  ネネにはガッカリや。  このカッコよさがわからんとか。  考えらへん。 「じゃあ、どこらへんがカッコいいの?」  説明せなわからんか。  ……あのな?いつもはこうやって走ってるねん。  回し車に乗

          【俺は人間に聞いてみたい。】6

          【俺は人間に聞いてみたい。】5

          いじわる  なぁ、ネネ。  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。 「なに?」  ネネは優しい人間? 「そう在りたいと思ってはいるけど」  ふぅん。そうなんや。  そういうのって、なんかええなぁ。  がんばったらええんちゃう。 「そうさせてもらいます」  ……ネネ、疲れてない? 「まぁ、ほどよく疲れてるかな」  無理せんときや。 「ありがと」  あーネネ。  ……忙しくなかったらお野菜ください。 「……ええよ」  ネネ。  あの、セロリさんください。

          【俺は人間に聞いてみたい。】5

          【俺は人間に聞いてみたい。】4

          夢中 なぁ、ネネ。  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。  ネネよく触ってるやん。それ。  スマホいうやつ。 「うん」  スマホで何してんの? 「調べものしたり。たまに友達と連絡したり。音楽聴いたりもするし。ちょっと遊んだり」  俺も欲しい。 「あかん」  なんでなん?なんであかんの? 「必要ないやん」  俺いつも回し車で走ったりガジガジしてるだけやもん。ネネ、忙しそうやし。  スマホ買ってくれたら俺は自分で何でも調べて解決できるようになるで?わざわざネネ

          【俺は人間に聞いてみたい。】4

          【俺は人間に聞いてみたい。】3

          気がする  はぁ〜あ。  シッポが痛い気がする。  なんか痛いような気がする。  なぁ、ネネ。  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。 「うん」  やっぱり出かけるん? 「そうやね」  俺、さっきからシッポが痛い気がするって言うてるのに? 「どうしても出かけないとあかん」  俺、言うてるのに? 「気がするだけじゃないの?」  今は痛い気がしてるだけやけど、ほんまに痛くなるかもしれんやん。 「ほら、痛くないんやんか」  ほんまネネって意地悪やな。  アレや

          【俺は人間に聞いてみたい。】3

          【俺は人間に聞いてみたい。】2

          笑っていた理由  なぁ、ネネ。  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。  さっき俺のこと見て笑ってなかった? 「……笑った」  なんで笑ってたん? 「……」  教えてや、俺も笑いたいねん。 「えっと、回し車で走りながらウンコして、ずっとそのウンコと一緒に走ってたから」  うわ、めっちゃ恥ずかしいやん。気付かんかった。 「コロコロいうてたやん」  でもそんなんで笑うとか意地悪やわ。 俺はネズミやから仕方ないやんか。 「だからおもしろいねん」  なんかムカつ

          【俺は人間に聞いてみたい。】2

          【俺は人間に聞いてみたい。】1

          俺とネネについて  なぁ、ネネ。  俺な、ネネと暮らし始めてしばらく経つやん? 「そうやね」  俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。 「何?」  ネネはな、人間っていうやつなんやろ? 「うん」  そしたら、俺はなんなん? 「君はネズミやなぁ」  ネズミと人間は違うもんなん? 「そやなぁ。違うもんやなぁ」  何が違うん? 「なにて。ひと言では難しいなぁ」  そしたらな、俺とネネは違うもんなん? 「違うもんやろなぁ」  俺は人間になれる? 「難しいな

          【俺は人間に聞いてみたい。】1