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【エッセイ】よくされる勘違い

 勘違いをされることがよくある。

 ビジュアル系のバンドをやっている人。

 男子高校生もしくは男子中学生。

 上にあげたものは、今まで人からされた勘違いで、そこそこ印象に残っているものだ。前者は、たまたまその人と会ったときの髪型が片側に寄せたハーフアップ、服装が吸血鬼みたいだったからそう思われるのも仕方がない。後者に関しては、背が低いのと肌が人よりはきれいだから実際の年齢よりもほんの少し若く見えてしまうのだろう。悪いことではない。

 ちなみに私は、無能で誰からも見向きされない物書きだ。楽器は全くできない。歌の方はカラオケで得意な曲を歌ったときに95点や96点を取るくらいなので、それほど誇れるものではない。外見に関しては、中学生のころよりほとんど変わってないと同級生や昔の知人に言われているうえ、2年前に高校生だった少年にも指摘されているので、「ある程度」は若いのだろう。これだけは言える。

 上に挙げた二つは、ときどきされる勘違い。一番よくされる勘違いは、性別についてだろうか。

 よく女性に間違われる。

 前東京の某公園で猫の写真を撮っていたことがあった。そのとき、カラフルな色に髪を染めたおばあちゃんに、

「猫好きなの?」

 と聞いてきたことがあった。

 ええ、と私が返事をすると、おばあちゃんは、

「え、男の子だったの!?」

 と頓狂な声で言われたことがあった。

 他にも、こんなこともあった。

 去年かおととしくらいにあるフォロワーさんに会いに行ったことがあった。

 駅で降りてそのフォロワーさんと会ったのだが、その際、

「え、君が佐竹さんですよね?」

 と聞かれた。

 ええ、そうですけど。そう私が返すと、フォロワーさんは、

「同じ学校に通ってる人でそっくりな女子がいたから、てっきりその人だと思いました」

 少し驚いたような感じで答えたことがあった。

 他にも、銭湯に行ったときに受付の人に女性用の館内着を出されたり、社会科見学に来ていた子どもに担任の先生(女性)と間違われたり。事例を逐一挙げていくとキリがないほどある。

 なぜ間違えられるかについては、小柄で色白で肩幅も狭く、見た目も「ある程度」若いから。これについては自覚しているから、自分でもなんとなくわかる。

「なら、男らしくなる努力をしてみたら?」

  この類いの勘違いを無くすには、これが一番手っ取り早いのだろう。が、元々男性性がほとんどなく怠け者の私には、まず難しい。それに、今の見た目はそれなりに気に入っているので、特段変えようとかそうしたことは一切考えていない。反対に短所と長所どちらにもとらえられるこの部分を伸ばして行こうとすら考えている。

 こんな感じで、今日もそしてこれからも、性別を勘違いされつつやっていこうと思う。


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