風々

頭の中のとっちらかりと五感を使って。 主に小説 ときどきエッセイを書いていきます。

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最近の記事

バイクに乗りたい#06

 教習所へ行ってプロテクター付けて、その日初めてバイクに跨る瞬間 とても怖いのです。 131k対5○k。  支えきれなかったらこのまま潰される!と、毎回考えてしまう。 でも、無事跨ってホッとします。 後ろを振り返ってスタート位置を見ると、そこのフェンスは外側に倒れ気味で繋ぎ目も開き気味のなっているのを見ると、先人たちもここでコケたのね。と思うのです。 まだ、第一段階で頑張っています。 通れる時は通れる一本橋とウインカーの細かい操作、クランクとスピードを出すのが怖い。 いや、

    • バイクに乗りたい#05

      時間、掛かってます笑 そりゃそうだ。 半世紀生きてるBBAですから。 毎回違う教官に 「1段階の5時間超えてる」 と言われる。 そんなに不思議?かな? 自分では想定内なんだけど。 多分、時給割にしたら合わないんだろうな。 でも、バイク乗りたい。 そう言えば、オバサンいない。 自分が車の免許を取った頃はバブル時代。 お金に余裕ができたオバサンたちがこぞって4輪免許をとりに来ていた。 3ヶ月かかって卒業したとか、4ヶ月掛かったなんてよく耳にした。 自分の時代からかな、女性も高校

      • バイクに乗りたい#04

        いやはや、強襲時間 違う 教習時間 7時間超えました。 1教科に3時間掛かっています。 教官のお言葉によると 「普通は1時間で終わるところを3時間かかってる」 いやいや、平成生まれの若さを戦後20ウン年生まれのBBAは一緒ではない。 日常生活で使う脳みそを全てバイク教習に使っているので、出来ないことが増えている。 そうしないと自分はバイク教習を受けられない。 何が出来ないかというと、小説が書けない。 イメトレに使う脳みそと小説を考える脳みそが同じ場所?らしい。 体力も使

        • バイクに乗りたい#04

          ひどい風邪を引いて一週間休みました。 今日からまた教習所へひろみGO 後ろ確認 ↓ 鍵オン ↓ N確認→N以外だったらクラッチレバーを握りながらシフトをNにする ↓ クラッチレバーにぎる ↓ スタートボタン押す ↓ 方向指示器出す ↓ シフトをローに入れる ↓ アクセルを握りながらクラッチを緩める(進む方向を見ながらやると良い) ↓ 走り出したら方向指示器止める ↓ 回転数上げてセカンド ↓ 回転数上げてサード ↓ 点線の真ん中辺りから進入 ↓ 前輪後輪ブレーキを徐々にかけ

        バイクに乗りたい#06

          Garden#41

          この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。 「なかなか、ボランティア募集されませんねぇ」 退勤時間が過ぎた公安のオフィスで榑竹玄康の自宅近くの介護施設、 竹の里ナーシングホームのホームページを見ながら沙都子は呟いた。 小野田家の墓参りへ行った日から三週間近く経とうとしている。 墓所の中にあった石板の名前に小野田美津子さんは無かった。 ただ、小野田義之の隣に小野田拓人という名前と享年一歳とあったことを 順は気になって

          バイクに乗りたい#03

          初コケ。 立ちコケです。 HONDA CB125 131キロを生身の人間が支える無理ゲー。 自分で起こしましたとも。 実は入校前に色々テストしました。 シートに座って足の指が付くか。 センタースタンド掛け。 倒れた車体を一人で起こせるか。 8の字取り回しが出来るか。 これらが出来なければ入校は年齢的に無理と言われた。 結果、シートは脚の裏ベタ付き。 センタースタンド掛けも難なくクリア。 車体起こし。テストしてくれた教官にその場で教わった、 肩をタンク下に入れて持ち上げる

          バイクに乗りたい#03

          バイクに乗りたい#02

           適性検査を受けて来ました。 事務所で元気良く「適性検査を受けに来ました!」と言いました。 (言ってと言われたから) 案内された部屋は、教壇方向に低くなって行く段差に固定式の椅子と 机の並ぶ大学の講義室に似た造り。 一定の距離を保ち座る入校生たちは、卒業間近の高校生と春休みの 大学生ばかり。 皆さんさすが現役です。筆記用具をしっかり用意してました。 なのに、やっちまったな、BBA!! 試験なんてウン十年前に卒業しました。 だから持って行かなかったんですよ。 筆記用具。 BBA

          バイクに乗りたい#02

          バイクに乗りたい#01

           BBAです。 どのくらいBBAかは秘匿しておきます。 BBAだって子供の頃も夢を持っていました。 それは、バイクに乗ること。 バイクと言ってもバーイセコ🎵の方ではありません。 普通自動二輪車です。 憧れた理由は単純。 むかーしむかし少年サンデーにて連載されていた新谷かおる先生の作品 「ふたり鷹」の影響。 あの新谷かおる先生の描くバイクに憧れたのです。 KAWASAKI Z400FX 沢渡鷹と東条鷹が乗る愛車。 丸いタンクを見ることが多かった時代にカクカクのタンクは当時シンプ

          バイクに乗りたい#01

          Garden#40

          この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。 「誰のお墓参りに来てたの?」 街道沿いの蕎麦屋で昼食を取っている三人。 天ぷら蕎麦を食べている史人に、鴨南蛮蕎麦を食べている順からの質問。 丼の縁に箸を置いた史人は眼を瞑り胸の前で腕を組んだ。 そしておもむろに眼を開けて自信なさげに言った。 「祖父の墓参りに来たつもりなんですけど……なんでだろうな」 「榑竹康平さん?」 カレー蕎麦を食べいる沙都子は榑竹家の系図を暗記し

          Garden#39

          この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。 「聞いた話と写真でしか知らない人だからな……ただ、墓参りには連れて かれたんですよ」 「命日に?」 「そうです」 「小野田家のお墓はどちらにあるんですか?」 「東京の郊外にあります。墓参りの帰りに新宿に寄って映画観て豚カツ食べて帰ることがワンセットになっていたから喜んでついて行ってました」 「墓所の名前とお墓の位置を教えて下さい」 結局、それ以上の広岡恵一からは二

          Garden#38

          この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。  刹那、広岡恵一は眼を大きく見開いただけで何も言わなかったけれど、 弟の広岡啓太は聞き返してきた。 「親父が事件に巻き込まれたんですか?」 「その可能性があります」 弟は兄の顔を見たけれど兄は胸の前で腕を組みテーブルの上を見ている。 「事件は十八年前のことですけど、お父様のご存命の間に何か違和感を感じたり、お父様からお話しされたことを覚えていないですか?」 「何かあ

          Garden#37

          この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。 「わからない」 助手席で順はそう呟いた。 それを拾ったのは車の運転をしている近江だった。 「とりあえず解決したと思うが?」 顎を振って尾櫃麗子が沙都子と捜査員に挟まれて乗っている前車を指した。 「青砥咲子さんの電話から聞き取ったキーワードの、『二人目』がわからないんです」 「話しに聞くと南艸瑞雨が亡くなった時のショックで何を言ってるかわからん話しだったろう?」 「

          Garden#36

           この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。 「麗子さん、尾櫃貴史さんに親の役目を求めたんじゃないですか?」 順の問いに尾櫃麗子は反応しなかった。 掴まれた手をじっと見ている。 「結婚をすると夫が奥さんに母親役を求めるとよく聞きますけど、それは 奥さんも同じだと思うんです。 夫に正しさや頼もしさとか求めてしまいます。 自分が経験してきた父親像か、もしくは自分が想像してきた父親像を」 頭を動かした尾櫃麗子に順は少

          Garden#35

           この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。  肩で息をして息子を睨みつける母親。 腕を拘束されても息子を殴りたい気持ちがあるのだろう。 ダンッ ダンッ ダンッ 畳を思い切り音を立てて踏む。 「答えてよ。母さん」 先程の母親に怒りをぶつけた時とは違う懇願する様な声に母親は、ダンッと畳を踏む。 順も立ち上がり史人の左腕を少し引っ張って後ろへ下がれとサインを送ると一瞬、順を見た史人は大人しく一歩後ろに下がった。 同じく

          Garden#34

           この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。 「母さん、座ってくれ。俺はなぜ母さんが父さんを殺したか聞きたいんだ」  質問に尾櫃麗子は答えず、ただ息子の顔を凝視している。 順は史人の確信したような物言いにただ驚いていた。  立ったまま尾櫃麗子は言った。 「榑竹直美のことはワタクシからお話ししましょう」 尾櫃麗子は室内を歩き出した。 「ワタクシは直美のことを母と呼んだことは一度もありません。直美の振る舞いは母と

          Garden#33

           この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称等は架空であり実在のものとは関係ありません。  有楽町線、桜田門から四つ目の飯田橋の駅に降りて出口の階段を昇って行くと神楽坂の前に出た。 そこから横断歩道を渡り賑わいのある坂を登って目印のお寺を見つけると 脇道に入り、榑竹玄康の指定した店へと向かった。  軽自動車1台通れるくらいの細い道を行って角を曲がると白木のれん樹の引き戸を見つけた。 屋号の看板は何も無い。その引き戸の脇に古くて大きな火鉢に高さ百七十センチくらい