先日、３０代の独女と恋話していたら、「セックスがなくても恋」だと言い切っていました。

平成（令和も同様）育ちのありがちな考え方です。

もちろん、即答で「それは間違っているよ」と反応しました。

２０代３０代（大人）でセックスしない付き合いは、「恋」ではありません。

もちろん、「したくない」というのと「まだしない」というのは違いがあります。

ここで言いたいのは、「したくない」という場合を「恋」とは言わないということです。

親友と恋人の違いは何でしょうか。

セックスする関係かどうかしか、違いはありません。

そもそも恋するというのは、昭和的価値観では結婚するためです。

結婚するのは、子供をつくり家族になることです。

平成の時代にも、基本的な考え方は同じです。

しかし、結婚出来ない令和の時代には、恋愛イコール結婚に到達しない。

なお且つ、結婚イコール子づくりも難しくなっています。

「家族」をつくることのハードルが、どんどん高くなっている。

従って、恋愛観も大きく変わっています。

しかし、何千年経っても、恋愛はセックスなしでは語れません。

結婚してからのセックスレスは別の問題でしょう。

年をとり身体的にセックスが難しくなることとは意味が違います。

恋愛で言うセックスというのは、「好き」だから、セックスしたい、触れたい、ひとつになりたい、自分のもにしたい、という本能的な強い感情です。

どんなに世の中が変わっていこうと、子孫を残すことが大切なことであることは間違いない真実です。

それまで否定してしまったら、自からの家族そのものを否定することになります。

別の言い方をすると、友人と恋人の違いはセックスがあるかどうかです。

セックスが必ずしも子づくりのために、行われないことが当たり前の時代になれば、ますますセックスは「恋人との深いコミュニケーション」のためにも大切な行為となっているのです。

「深いコミュニケーション」とは、人間だけが出来るもので、挿入外にも、ディープキス、ボディタッチ、抱擁での会話なども含みます。

子孫繁栄のためでないセックスが大部分の現代においては、セックスそのものは、最も人間らしい行為といえます。

「子孫繁栄」とは、各種生物の個々の血が繋がった子供・孫・玄孫云々と沢山生まれ、そして永遠に断絶することなく続いていくことと定義されています。

先日、ある尊敬する科学者の方が、インタビューで、「家系図は描かれないのですか」と言われ、このように返事されました。

「日本人は、何代も遡っていけば、皆家族だよ。意味がない。」

「なるほど」と強く共感し、その何千年の日本の歴史を、受け継ぐことは、真に尊いものだと感心しました。

さて、セックスのない「恋」の行く先は一体何でしょうか。

セックスなしで結婚することは、子供をつくらない前提です。

深いコミュニケーションも求めない子孫繁栄も求めない。

その先にあるのはただの共同生活でしょう。

それならば、気の合う仲間とシェアして、暮らすということと同じです。

それならば、それで否定はしません。

セックスしない「恋」は、「シェア友」「心友」とでも言い換えればいいのではないでしょうか。

しかし、決して「恋人」とは認められません。

希薄な人間関係をいくら重ねても、人として成長することはありません。

言葉の定義は大切です。

正しく物事の本質を知るためには、正しい言葉を使わなくてはいけません。

「恋人」の本当の意味が分かってなければ、本当の恋愛は出来ません。

もちろん、そんな関係を「愛しあっている」とも言いません。

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