クリスマスの楽しみは「親子の攻防戦」だった

子供の頃、クリスマスの楽しみといえば、言うまでもなくプレゼントでした。我が家にはサンタさんがいて、手紙を書いたり母へ伝えたりすることで、ほぼ毎年ほしいものを貰えていたのです。

しかし小学4年生で体験したある出来事により、私のクリスマスの楽しみが一変しました。

ある日、発見してしまった!!

これは忘れもしない小学4年生の秋のこと。

なぜかは忘れてしまいましたが、このとき私は押し入れを覗いていました。押し入れを探っていた理由は本当にナゾですが…。

ここで、私は「ヨッシーのラジコン」を見つけてしまったのです。この「ヨッシー」は、かの有名な任天堂のキャラクター・ヨッシーのこと。

(なぜこんなところに新しいおもちゃが?)

(しかも、なんでラジコン?!)

(なんでヨッシー?!)

と、ラジコンに遊び慣れていない小4女子の私は疑問に苛まれました。

しかし、すぐに思い当たることがあったのです。

これは弟へのクリスマスプレゼントなんじゃないか?

と。

それにしても準備をするのが早いなぁ…とも感じましたが、この推理とおもちゃを押し入れにしまい込んだ私は、12月を待つことにしました。

クリスマス当日の快感が忘れられない

ソワソワした気持ちを押し殺し、私は12月25日を迎えました。

クリスマスツリーの下には、例年通り姉弟3人分のプレゼントが置いてありました。そのなかに…ヨッシーのラジコンがあったのです!

(あ…あった! やっぱりクリスマスプレゼントやったんや!!)

このとき貰ったプレゼントは忘れてしまいましたが、押し入れのおもちゃとプレゼントがつながった「快感」は今でも忘れられません。

そして翌年以降、毎年10月ごろから「プレゼントの隠し場所を探し当てる」のがクリスマスの楽しみになってしまったのです。

家庭オリジナルのクリスマスを大切にしたい

このお話、みなさんは「クリスマスの夢をぶち壊した子供の話」だと思いますか?

新しいクリスマスの楽しみは、私にとって期間限定・とっておきのイベントでした。気持ちはさながら名探偵コナンにでもなったようで、「今年は隠し場所を変えたな?」と攻防戦をしているつもりになったり「お、ちゃんとお願いしたプレゼントがあるぞ」と確認したりするのが、ただただ純粋に楽しかったのです。

私オリジナルの楽しみ方を母はどう感じていたのか…今や確認する術はありませんが、私にとって大切なクリスマスの思い出となっていることは確かです。

しかし、このことを妹に教えてしまったのは悪行だったな…と、大人になった今は猛烈に反省しています。

あれから22年、私の息子は今、サンタさんからのプレゼントを心待ちにしています。将来、彼はクリスマスをどんな風に受け止めていくのでしょうか。いろいろな選択肢があるかと思いますが、どんな選択をしても、我が家ならではのクリスマスを楽しんでいきたいと思います。

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