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『復讐のトレイル』C.J.ボックス(著)野口百合子 (訳)

その遺体には頭部がなく、狩られた獲物たちと同じような「処理」が施されていた。まるで狩猟が生き物を面白半分に殺す行為だと世界に訴えるように。ワイオミング州知事からの特命を受けた猟区管理官ジョー・ピケットは、ハンター連続殺人の背後に卑劣な人間たちの深い闇が潜んでいることをつきとめていく。

盛り沢山で一気読みしてしまった。いつも通りの構成だが最高に面白い。利権が絡まない話は珍しいね。でも相変わらず内部は腐っている。

懐かしい人々の再登場、糞野郎どもの退場にスカッとした。ただし本編は悲しい復讐劇で悲劇。

怠慢や邪悪のせいで、無駄な悲劇がうまれ、巡り巡って返ってくる。それに巻き込まれる人間はたまらない。数少ないジョーの友人がまた減ってしまった。ラストも遣りきれない。

ストーリーの面白さもさることながら、読者の焦らし方が最高に巧い。一分も遅れられない待ち合わせに向かう途中、スピード違反切符を切られるとか笑ってしまった。さらに警官はジョーに私怨も持っており、話を全く聞かないとくる。ステラ再登場もそうだが、ご都合主義を笑って許せてしまう魅力がある。

レギュラーメンバーの動向メモ

ミッシーとの溝は深まるばかり。シェリダンにはプレゼントをせず、次女ルーシーにだけ大量にプレゼントを送り、スパイとして取り込み中。超姑息。

シェリダンは良い子に育ってるが、ルーシーはプアな感じで心配。
鷹狩が好きな姉に対して「ネイチャー系鳥女の妹なんて嫌よ」と言い放つ。

ネイトが復帰。しかしあのラスト。次巻に居るだろうか?

ステラ再登場。しかも知事の補佐官。ジョーとのやりとりが笑える。ジョーの強力な味方っぽくて嬉しい。

FBIポーテンソンはそのまま。昇進は保留中。ネイトがやらかしたので、責任を取らされるかも?

糞上司ポープがついに退場! スカッとしたが、ジョーがショットガンさえ持っていなければ、と思わずにおれない。代償の方が大きいので切ない。


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