見出し画像

映画『怪物』①皆さんが思う“怪物”は誰でしたか?

公開初日レイトショー行ってきました!

サイコホラー系だと思っていたのですが、
予想外のしんどいけど尊い脳汁ムービーでした。

※以下ネタバレありです!

①誰も怪物じゃないけどみんな怪物だった

この作品は「怪物だーれだ」の予告が印象的でしたよね。
こんなことを言われれば観客は「怪物」を探さざるを得ません。
私もミステリー感が強い前半は、必死に「怪物」、つまり誰が黒幕かを考えていました。

子どもたちが嘘をついているのか。
様子がおかしい教師たちが仕組んだことなのか。
はたまた母親のモンペ話なのか。

色々パターンを考えましたがどれも違いました。
人によって「怪物」の解釈は違うと思いますが、私は「誰も怪物じゃないけどみんな怪物だった」と感じました。

「誰も悪くなかった。でも2人を取り巻く人、もの、環境全てが2人にとって怪物だった」

星川くんのお父さんなんかはわかりやすく怪物でしたが、私が1番しんどかったのはやっぱり安藤サクラさん演じる麦野湊の母親です。

息子の体にはいじめられている形跡があるが、何も話してくれない。息子の行動が理解できない。シングルである自分を責める。

本当に辛かったと思います。でも湊の前ではいつも笑顔で励ましていました。
子どもを否定せず受け入れる良いお母さんだと思いました。

でも母親のちょっとした言動が「僕はお母さんの期待に応えられない、普通じゃない」と湊を追い詰めることになってしまいました。

お母さんはもちろん悪気なんてなかったし、「星川くんが好きだ」と伝えたらきっと応援してくれたと思います。
でも無意識のうちにすれ違ってしまった。
難しいですね。

この「誰も悪くない、どうすればよかったんだろう…」と鑑賞後めちゃくちゃ考えさせられる感じ、坂元裕二さんの脚本だな〜って感じします。


本当は子役2人の演技や2人の関係性から浮き彫りになっている社会問題なども書きたかったのですが長くなりそうなので次の投稿に書くことにします。

語りたいこといっぱいですね。

是非皆さんが考える“怪物”も聞いてみたいです。

この記事が参加している募集

映画感想文

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?