オール・バイ・マイセルフ

人と自分を比べたって。
所詮、自分は自分でしかなくて。
自分以上にも以下にもならない。なれない。
 
とは言え、とは言えだ。

あまりに自分が見すぼらしくて。
みっともなくて。情けなくて。
そんな感情に毎日みたいに襲われて。
 
 
 
同級生のある人はスター選手。
何億という年俸を毎年のように稼ぐ。
 
素敵な奥さんや子供もいて、
文句ない環境に身を置いている。
 
レジェンドだなんて持てはやされて、
将来もきっと安泰なのだろう。
 
 
 
同級生のある人は名のあるタレント。
しっかり自分の位置を築いている。
 
ジャンルを問わず様々な番組に起用され、
どこにいたって自分を発揮してる。
 
生き残りが厳しい世界であっても、
将来もきっと目にしていくのだろう。
 
 
 
同級生のある人は普通の会社員。
普通なんだけど普通の生き方をしている。
 
そこそこに稼いで、そこそこの家族がいて、
そこそこの地位で、そこそこに生きてる。
 
たとえずっとそこそこであっても、
そこそこの幸せに囲まれて過ごすのだろう。
 
 
 
翻って見て自分はどうだ。
ヒエラルキーで言えば最下層の少し上。
 
自分ひとりなら、たまに遊びながら暮らせる感じ。
でもあくまで、自分ひとりならの話。
 
幸せだなんて微塵も思えず、
常日頃から沸いて出るのは負のオーラ。
 
嫉妬。欲望。絶望。悲哀。
将来への希望なんてちっとも持てやしない。
 
 
上を見ればキリがないし、下を見てもキリがない。
 
自分は自分なのだから自分を認めればいいと
悟りきったふりした人は言うかもしれないが、
こんな自分、絶対に認めたくはない。
 
認めた時点で進歩がなくなる。
認めてなくても何も進歩してないけど。
 
 
 
人と自分を比べたって。
所詮、自分は自分でしかなくて。
自分以上にも以下にもならない。なれない。
 
でもこんな自分。
自分が思い描いてた自分じゃない。
 
あたかも自分じゃない誰かを演じてるようなイメージ。
それすら言い訳でしかないけど。
 
 
 
世の中がファックだと言っても、
本当は自分がいちばんファックであって。
 
政治家や官僚のせいにしたって、
本当は能無しの自分に原因があって。
 
 
 
いつまでこんな感じなんだろうか。
いつまでもこんな感じなんだろうか。
 
疲れたな。本当、疲れたな。
それでも生きる限りは社会の歯車のひとつになるしかない。
 
バイ・バイ・マイセルフ。
ザッツ・バイ・マイセルフ。