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入社以来8kg太ってしまった会社の先輩を2ヶ月で5kg痩せさせてから学んだこと

入社2年目の僕が、6年で8kgも増えてしまった隣の席の先輩社員を見事2ヶ月で5kg減量させた時の話です。本人の努力あってこその結果ですが、この減量を通じて、目上の人でも短期間で動機付けさせ、目標に向かって継続的に努力させていくマインドセットを少し掴んだ気がするので、自分のためにも書き記そうと思います。


0. 自分の動機について

そもそもなぜ僕が先輩にマインドセットをしたのか、それは単純です。ボディメイクの面白さを知って欲しかったからです。自分も人に影響されて筋トレにハマるようになって、今度は自分がそういう立場になれればなと思っていろいろアドバイスしてきました。途中から、自分が普段意識している食事や運動について目を輝かせて聞いてくるので、気分よくて続けていたのもありました。


1. 自分と先輩の関係

自分:入社2年目(26歳)
先輩:入社7年目(31歳) 2児のパパ
席は隣で、同じチームで働いているので、1日の大半、先輩と仕事していることになります。普段から雑談は多め、昼ごはんも一緒に数人で食べています。仕事終わりにご飯食べにいくことも、数人で一緒に飲みいくこともぼちぼちあります。


2. 動機付け

継続的に減量を続けるにあたって、この最初の動機付けが最も重要だと考えています。次の行動の土台になるからであって、しっかりと意識付けさせることが大事です。
普段から雑談多めなので、先輩が、入社以来8kgも太ってしまってそろそろやばいと思っているが何も実践できていないこと、僕が中毒のように筋トレにのめり込んでいることは共通の認識でした。
この状態だと、いくら僕がボディメイクの面白さを語ったり、運動を促したり、食事制限のアドバイスをしても、まだ実践には到底移りません。なぜなら、僕と先輩に温度差があるからです。その先輩は口癖のように「実践すれば痩せるのは分かるけど、時間とお金かかりそうだしな」と言っていました。子育てて忙しくてお金と時間が限られているのは重々分かりますが、完全に言い訳です(笑)。みんなで食堂で食べる昼飯の食事制限から始めれば、時間もお金も使わずに始めれますので!
では、そんな先輩の意識を少しずつですが変えていった時に効果的だった手法を紹介します。それは、エビデンスを見せることと洗脳です。

エビデンスを見せる
口でボディメイクの面白さを抽象的に語るよりかは、体重・体脂肪率の変化を数字で伝えたり、自分のBefore・Afterの写真を見せたりしたほうが、よっぽどボディメイクの魅力度が上がります。また、減量期の昼飯の内容(例えば鶏むね・ブロッコリーだけ)を隣で食べたりしていたので、プロセスのほんの一部ではありますが具体的な食事制限も見せていました。より具体的なプロセスと成果を見せつけるだけでだいぶ心が動いたはずです。

洗脳
言葉は悪いですが簡単です。先ほどのエビデンスを見せる時に、目を輝かせながら、そしてスーパー楽しそうに話せばいいだけです。自分がハマっていることであれば難しくないはずです。

あとは、これを嫌われない程度にコンスタントに繰り返すだけで、少しずつ意識改革が始まっていきます。より具体性を持たせ、継続的にアタックすることで相手が、「あ、ボディメイクって面白そう」って思い始めたら勝ちです。僕の場合は、こういったことを繰り返していくうちに、自然と向こうから、「自分の場合だと、具体的になにやれば良い?」って聞いてきました。


3. 実践開始

目標設定
「なにやれば良い?」と聞かれたらいよいよコンサルティングの開始です。
まずは、最終的な目標を聞きます。その時の先輩の回答は、「8kg痩せて入社時の体重に戻す」でした。ありがちな回答ですが、僕の個人的なダイエットに対する考え方は、体重よりも見た目です。結局「5kg痩せて良い体になる」に落ち着きました。この目標設定も動機付けの土台がしっかりしていると、多少自分の思考の方に持っていきやすいかと思います。

原理・原則の植え付け
続いて具体的なアドバイスです。一番最初は、当たり前のことを何回も伝えて、相手の頭にその思考を植え付けます。僕が散々ここで伝えたのは、ボディメイクは運動よりも食事で決まってくることと、摂取カロリー<消費カロリーで必ず痩せるという自然の摂理です。原理・原則を最初の段階で植え付けておけば、自然の摂理に従ってなるようになるだけです。先輩には、自分の基礎代謝を把握することと、お昼ご飯をとる時に表示されるカロリーを毎回控えておくことをお願いしました。


4. 習慣化を促す

さて、原理・原則の考え方を浸透させたら、次のステップは習慣化です。この習慣化は、自身の筋トレ継続の経験からも非常に重要な位置付けなのは理解していたので、刺激を与えられるようなことをいろいろトライしてみました。「2.動機付け」でも書いたように先輩への洗脳は続けていましたが、結果として、習慣化に効果的だったことが2つあります。それは、小さい成功体験を高頻度で与えることと寄り添って実践することです。それぞれ説明していきます。

小さい成功体験を高頻度で与える
具体的には、毎日同じコンディションで体重を測り、記録してもらいました。僕としても毎日のように「今日何kgでした?」と聞いてあげることで、継続と進捗のチェックを行います。さすがに毎日体重を測ると、日によって増減しますが、1週間単位で努力した分が目に見えて分かるので、モチベーションの継続に繋がります。ちなみに先輩本人も、この方法が、やった分だけ結果として出てくるのて、モチベーションを上げたり、継続したりするのに効果的だったと言っています。

寄り添って実践する
毎日気にかけてあげるのもそうですが、今回は一緒に食事制限を行いました。たまたま僕が減量期であったのもありますが、お昼ご飯は、ほぼ同じメニュー、そして普段の飲み物にも気をつかいました。具体的には、お昼ご飯は、お米抜き、魚系のおかず一品、味噌汁、サラダ、合計500kcalくらいです。空腹のしのぎ方も、炭酸水や、サラダチキン、糖質や脂質控えめのプロテインバーなど、すべて僕に合わせて摂取していました。完全に余談ですが、僕の減量時の空腹の考えは、「空腹=ストレス」ではなく、「空腹=理想の体に近づいている状態」だったので、この考えも先輩に植え付けておきました(笑)
この頃くらいには、僕が食しているものだったら食べて良いという謎の信頼を勝ち取り、僕としてもより一層、食に気を遣うようになったので結果Win-Winです。



5. 質を高める

さて、最後は、運動と食事の質を高めることです。質を高めればより短時間で、効率的に目標に近づけます。ここで重要なことは、相手にとっていかにストレスなく効率的な提案ができるかだと思います。

まず運動について。先輩の話を聞くと、「子育てでジムに行くほどの時間とお金はないけれど、おうちでの自重トレならできそう」とのことでした。今回は、より効果的に理想に近づくための最低限の知識と、具体的なやり方を提示しました。
例えば、無酸素運動(自重トレ等)は基礎代謝の増加に繋がり、長期的に効果が期待できること。有酸素運動(ランニング等)は消費カロリーの増加に繋がり、短期的な効果が得られること。筋トレを高頻度で効率的に行うのであれば、鍛える部位を日によって分ける分割法が適していること。などなど先輩ができる範囲で、効率よく行うための最低限の情報を伝えました。ここでは、なぜ、そのようなメカニズムになるのか、運動生理学まで少し話せると説得力が増します。
また、今回ばかりはおうちのトレーニングにまで寄り添うことはできないので、「こういうところ鍛えたいんだけど」という要望に対しておすすめの宅トレYouTube動画を紹介したり、身振り手振りでやり方伝えたりしていました。

続いて食事について。毎日のように一緒にお昼ご飯を食べていくなかで伝えてきたことは、こんな感じです。
当たり前ですが、「摂取カロリー<消費カロリーで必ず痩せる」これがあくまで基本の考え方。その上で摂取する栄養素に気をつかうこと。脂質は極力避け、タンパク質重視の食事にすること。より短期間で痩せたければ糖質も制限すること。どの食材が減量食として栄養素が優れているか。などなどです。僕自身もそうだったんですが、栄養学の世界も知識が広がると面白いので、かなり前のめりで聞いてくれました。

こういった取り組みがあって、僕の先輩は、実践開始からわずか2ヶ月ほどで目標である5kg減量を達成し、今では体重ではなく、かっこいい体を手に入れるという新たな目標に向かって日々努力しています。


6. この経験から学んだこと

これまで、動機付けから、習慣化、質の向上まで話してきましたが、すべては本人の意識改革によって成り立ってくると僕は考えます。意識が変わらなければ、やろうとする気にもならず、続けようとする気にもならず、質を高めようとする気にもならないはずです。自分が意識改革する立場であれば、絶えず刺激をもらえる環境に飛び込むこと。自分より知見を持っている人や、自分よりモチベーションが高い人の近くに入りこむのが手っ取り早いです。何度も洗脳という言葉を使ってきましたが、洗脳をうまいこと使えば、自分の意識を良い方向に持っていくことも可能で楽なはずです。また、自分が誰かの意識改革をサポートする立場であれば、常に刺激を与えられるインフルエンサーであり続けること。それは、自分の持っている知識や経験を伝えるだけでなく、新たに自分の世界を広げていこうとする姿勢を見せ続けること。そして、自分の提示した考え方・やり方が本当に正しいのか、そして本当に相手のニーズに応えられるものなのか、今一度考える必要もあるかと思います。自分自身も、食事や運動に対する考え方を改めて見直すことで新たな発見が多くありました。
今回は、仕事とは全く関係のないボディメイクのマインドセットについてでしたが、今後は仕事においても、実践して活かしていきたいです。

最後までありがとうございました。



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