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オタクパパの映画レビュー

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2019年7月の記事一覧

勁(つよ)い王女と優しい泥棒〜実写版アラジン〜

勁(つよ)い王女と優しい泥棒〜実写版アラジン〜

(もう我慢できない!)
振り返った彼女の顔には勁い意志が宿っていた。
この映画のクライマックスは魔法のランプを手に入れるところでも、魔法の絨毯で飛ぶところでも、悪者を倒すラストバトルでもない。
王女ジャスミンが自分を連行する2人の男を振り切り、そして観客の方へ振り返って、自分の意志を歌い上げる一曲だ。
このジャスミンの「つよさ」には「強」よりも「勁」のほうがしっくりくる。

映画はとても楽しく始ま

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勝手にふるえてろ〜応援歌の「お前」こそ勝手にすればいい〜

勝手にふるえてろ〜応援歌の「お前」こそ勝手にすればいい〜

綿矢りさ原作、松岡茉優主演の恋愛映画のタイトルである。
「勝手にふるえてろ」は映画の最後でヒロインが結ばれた彼氏に言うセリフ。
恋愛映画なんて滅多に観ないのだけど、このタイトルに惹かれて観た。

惹かれたのはタイトルの言葉「勝手に」の部分。
世の中、勝手にできることがどんどん増えているけど、同時に勝手にすることに対する制約も増えている。
最近のニュースで言えばドランゴンズの応援歌問題。

「お前」

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ゴジラ・キングオブモンスターズを経た今こそビオランテに立ち返ろう!

ゴジラ・キングオブモンスターズを経た今こそビオランテに立ち返ろう!

(このレビューにはネタバレが含まれます)

令和時代の人に見やすい国産で面白いゴジラ映画はどれか。
シン・ゴジラを除けば圧倒的にオススメするのが平成最初のゴジラ映画「ゴジラvsビオランテ」だ。
なぜ見やすいのか。それは圧倒的なバランスの良さだ。

10年の時を経て復活した1984年の「ゴジラ」。
その成功をふまえてシナリオを一般公募。5年の歳月をかけて練り上げたのが「vsビオランテ」だ。
前作

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