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1話完結のお話を書いています。読んでくれたら、うれしいです。

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忘れてたもの

スリーヒントクイズ ①丸いもの ②宙に浮くもの ③持つと幸せな気分になるもの 風船。 確かにそうだ。忘れてた。大事なこと。 『プーと大人になった僕』より

    • デッドリフトとソルティアとフレディと人生と

      デッドリフトは人生だ。 それをタトゥーにして545kgのバーベルを持ち上げる人がいる。その人の体重は185kg。たしかに人生を賭けていると思う。 一回一回の練習から人生を賭けていると言う。その一回一回で岐路が分かれる。凄まじい集中力とその積み重ねの集大成に545kgがあるのだ。 最近、ソルティアをしている。黙々と。眠る前に。 かなり上達してマイクロソフト公認の称号「才能あり」までいった。いや、そんなことはいいんだ。とにかくたくさんやった。 ソルティアの上級レベルは、

      • その夢をみて起きるといつも泣いてる

        嫌いなもの。結婚。家族。子ども。恋人。友情。愛情。絆。自信。勇気。 …………… 僕は彼女の電話をそっけなく切っちゃった。だって、もう僕のものじゃないだもの。他人の垢にまみれていた女の子なんて興味ない。 その彼女が泣きながら電話してきてから、何日目の夜だったろうか。 たぶん、誰かのお葬式だったんだと思う。僕は喪服を着ていた。黒のパンツに黒のジャケット。白シャツに真っ黒のネクタイ。 どの洋服も少しサイズが小さくて、窮屈だった。通夜振る舞いらしき場所で、僕は惣菜をつま

        • 顔が好みの女の子

          僕は37歳で、彼女は50歳だった。でも、とても整った顔立ちをしていて、背も高かった。彼女は自分の背の高さを気にしていた。 「あなたと歩くときだけ、好きなヒールが履けるから嬉しいの」 あどけなく微笑む彼女はとても50歳には見えなかった。いや、思えなかった。ん…ちょっと違う、感じなかった。 彼女はコーヒーが好きで、お気に入りの喫茶店もあった。行くと必ずクロワッサンにソフトクリームがのっているデザートとディープダークコーヒーを頼んだ。ディープダークコーヒーというのは、そのお店

        忘れてたもの

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          31本

        記事

          なにをどうして、どうやって

          雨はひっそりとその身を隠すように世界を湿らせていた。空気は湿気のせいで淀み、重苦しい雰囲気が僕を包んでいた。何を、なんのために、どこへ、どうやって進めればいいんだろう。 やらなくちゃいけないことは多かった。それは洗濯から別れ話まで限りなくあった。いや、あるような気がしていた。 でも、何もする気になれない。もう何が正義で何が悪なのかわからなかった。幾人かの恋人の顔が浮かんだ。 どうしてそう何人もと付き合わなくてはならなくなったのだろう。そんなの成り行きだ。3人の顔が浮かん

          なにをどうして、どうやって

          美しい50歳が増えると、日本は変わると思う

          本気出さなきゃ人生が終わる そんな都合よく行かず続く それが現実だ すごく残酷だ 逃げても逃げても追ってくるんだ 他人の弱さ言い当てたことを 強さと勘違い 俺はバカだ moroha/宿命 *タイトル 岩井俊一/資生堂・アクテアハート/1997

          美しい50歳が増えると、日本は変わると思う

          革命

          独り、独り、独り。 僕はどこまで行けるだろうか。どこに向かおうとしてるんだろうか。分からないけど、行けるとこまで行ってみようと思う。 まだまだこれからだ。遠くまで遠くまで。まだまだ…。

          もろはの心

          "どの面下げてどこへ向かうの? 結果的には嘘つきじゃねぇの? ………… どの面下げてどこへ向かうの? 自ら選んで嘘つきにしたんだ ………" モロハ/tomorrow

          もろはの心

          うそ

          涙が止まらん なんて嘘だよ 明日になれば普通に仕事にいくんだ 忘れられない なんて嘘だよ 時間が経てば薄れていく あなた以外は なんて嘘だよ いつかは新たなぬくもりに触れる 必ず互いが幸せになれる ただ それが悲しくて今泣いてる モロハ/バラ色の日々

          いぬ

          なんで犬のことなんて思い出したんだろう。 ふと。唐突に。 僕は25年くらい前に、にゃこっていう名前の犬を飼っていた。 その犬は僕になつき、僕も優しくしていた。そして、僕も優しくされていた。近付くといつも尻尾を振ってグルグル回って喜んだ。 どんなときもその優しさやその喜びは忠実だった。 ドウェイン・ジョンソンは言った。 「動物は裏切らないし嘘もつかない。嫌なら嫌。好きなら好きだ。駆け引きも計略も繕いもない」

          僕のストーリー

          湖面に映った美しい街灯。 平和な山の平原で、夜うさぎを落ち着いて追いかけるみたいな静けさがある。 でも、実はもうひとつあった。 隣のベンチで座る君のこと。 実は輝いていたのは湖面の街灯だけじゃなかった。 ……………………………… 君が僕を見詰める視線もきれいだったんだ。 湧き水のような透き通るような輝きが瞳に宿っていた。 君は僕を求めていた。 唇も艶やかに輝いていた。 艶めかしく、艶やかに、ぬくもりに満ちた輝きだ。 君はその唇から、三度同じ事を言って

          僕のストーリー

          ひとつもない

          僕にしか見えない地図を広げて眺めていた。 すると、気付いた。 あぁ、たくさんの人を傷付けてきたなって。 あぁ、たくさんの人を傷つけるんだなって。 あぁ、もう誰も傷つけなくないなって。 ……………… 目の前の湖に、白色の街灯が映っていた。実際の街灯は明るすぎて見れないが、水面に映った街灯はちょうど良い明るさで美しく見えた。でも、水面の街灯は掴み取れない虚像だった。 ふと思った。 僕は水面に映る街灯を追いかけている方がいいんじゃないか。 明るすぎる街灯は掴み

          ひとつもない

          2018年9月6日

          誕生日なんて大嫌い。 歳を取ることではなく、 じぶんのことを毎年 嫌いになるなら。

          2018年9月6日

          うらがえし

          恐怖は喜楽を凌駕する 恐怖は哀しみに下回る 怒りは恐怖を圧倒する でも 怒りは 願いの裏返し 哀しみは 助けて欲しいという訴え 喜びは 誰かと分かち合うことで加速する 恐怖や不安は 問題解決しなければならないという強い願い じゃあ復讐は?

          うらがえし

          ねむれないこと

          くすりを飲むのをやめた いろんな理由で ねむりをコントロールする ねむりをコントロールしない どちらにも大きな代償がある すると、ほらもうねむれない 拳を鍛える 血が出て打てなくなる お酒を飲む 頭が痛くなってどうしようもなくなる アルコールと眠りは関係ないらしい ねむれないとき 昔のことばかり思い出す そんなとき どんな場面も 今でさえも 頭をよぎるのはひとつだけ ***** いつもごめんね 今日もごめんね いつもごめんね Baby I

          ねむれないこと

          雨降りだから今日は会えない

          この手を離せば もう会えないよ 君と SEAMO/マタアイタショウ …… この歌を聞いたのはいつだろう。たまたま耳に入ってきて、調べたけど思い出せない。 手を離したらもう会えない。 そういうときってある。 正しいと思ってみてもいつまでもはなした瞬間がプレイバックする。 それだけじゃない。 僕は誰と手を離してきたんだろう。誰とだれとダレと…。後悔のような念に押しつぶされそうになる。 間違うのが嫌だから、思いとはいえ違う選択をする。そしてまた間違う。 間違いば

          雨降りだから今日は会えない