Naoki SASAKI

Bow wow

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最近の記事

Adobe Research@San Joseでのインターンの思い出(2013)

 気がつけば、大学院で修士課程の学生だった自分がAdobeで研究インターンをした2013年からもう10年の月日が流れていました。記憶もどんどん風化してきていますが、自分の経験談が何か学生さんたちのプラスになればと思い記しておきます。この記事は老害化しているオッさんの回顧録とでも思っていただければ幸いです。  なお、僕はその後に博士を取得したわけでもシリコンバレーでソフトウェアエンジニアとして華やかに生きたわけではありません。日本でWeb系の企業で技術者として働き、現在はIT

    • ハイラムの法則とそれにまつわる私の経験

       ソフトウェア開発をしているとさまざまな法則を耳にする。有名どころで言えば、ブルックスの法則やコンウェイの法則などである。最近 Software Engineering at Google を少しずつ読んでいたらハイラムの法則 (Hyrum's Law) というのが紹介されており、聞いたことがなかったのでまとめておく。なお、この Hyrum とは何者かというと Software Engineer at Google の著者である。説明の動画もある。 ハイラムの法則 あるA

      • ウォータフォールモデルの起源と言われた1970年の論文を読んでみた

         最近はソフトウェア開発に強みを持っているわけではないチームで仕事をしている。個人としてはなんちゃってウォーターフォール、なんちゃってアジャイルで開発している風に感じられる。プロジェクトの特性に合わせて開発プロセスを改善しているという感じでもなく、これまでのやり方で開発まわっているからそこを踏襲していると(個人的に)感じられた。いわゆるウォーターフォール対アジャイルとか、Spotifyモデル [※1] とかと言っているがそれらの特徴は理解しているつもりである。一方で、どのよう

        • 南インド風チキンカレーのレシピ

           最近、友人にカレーのレシピを教える機会がありましたので、その際にまとめていた内容をこちらに記載します。インドは地域によって料理が変わります。北インドと南インドという雑な区分けにすると、北インドはのカレーはバターチキンカレーなどバターや生クリーム、カシューナッツなどを用いた濃厚なカレー、南インドはタマリンドや酢、ココナッツなどを用いたさっぱりしたカレーとなります。  小林真樹著「食べ歩くインド」によると、タミル地方では商人カーストが財を成しており、このカーストでは肉料理への

        Adobe Research@San Joseでのインターンの思い出(2013)

          マスターアルゴリズム — 世界を再構築する「究極の機械学習」のゆるい感想

           講談社より出版されている『マスターアルゴリズム — 世界を再構築する「究極の機械学習」』を読み終えた。本書は 2015 年に出版された機械学習に関する本の日本語版である。原著の Pedro Domingos 氏は、ワシントン大学教授の機械学習・人工知能研究で長いキャリアを持つ研究者である。小生はこの分野には明るくないが Google Scholar を見ても氏が圧倒的な業績を誇っているのがわかる。翻訳をされた神嶌先生は『パターン認識と機械学習 — ベイズ理論による統計的予測

          マスターアルゴリズム — 世界を再構築する「究極の機械学習」のゆるい感想

          無理数時計の数理

           本記事は、何年も前に別の場所で書いた記事(現在は削除済)を note 用に修正したものである。このネタを何度も使いまわしており、最近は何もアウトプットしていない。また、このネタはお茶会や LT で話したことがありそこそこウケて個人的にお気に入りである [※1] 。これは大学院の研究室同期ととあるハッカソン [※2] に出て作ったものの解説である。参加したハッカソンの記事はこちら [※3] 。  ハッカソンでのテーマは時間。成果物の名前は無理数時計。無理数 [※4] の小数

          無理数時計の数理

          ポークビンダルーのレシピ

           こないだ作ったボークビンダルーがおいしかったので忘れないようにレシピを記載します。ポークビンダルーとはCarne de vinha d'alhosというポルトガル料理(意味は肉のニンニクとワインマリネ)がインドのゴア地方で独自進化したカレーです。豚肉を使用し、ワインビネガーなどの酢の酸味とスパイスの辛みを効かせたすっぱ辛さが特徴です。著者は本場ゴア地方のみならず日本のレストランでも食べたことはないです。世の中のレシピを色々と作ってみて、自分の好みによせていきました。  今

          ポークビンダルーのレシピ

          Advent of Code 2020 を解き終えた

           何をきっかけで知ったかは覚えていないが(おそらく Twitter で誰かが言及していた)、Advent of Code [※1] というものを知った 。少し解いてみたら、思いのほか面白かったのでムキになり絶対に解答は見ないという鋼の精神で完答した。面白いし勉強にもなるのでオススメ。  せっかくなので解き終わってからロジックを整理しつつ、自分なりの解答への考え方をまとめたWriteupを書いた。未来の自分またはまだ見ぬ読者の参考になれば幸いである [※2]。 感想  スト

          Advent of Code 2020 を解き終えた

          2020振り返り プライベート学び編@CS 番外編

           前の記事ではコンピュータサイエンスで体型的に学んだことを記載したが、こちらではどちらかと実務よりの内容を記載する [※1] 。 開発プロセス 新規プロジェクトの開発プロセスを検討する必要があったので、以下の書籍を読んだ。なお、ガッツリ読んだわけではない。 - SCRUM BOOT CAMP THE BOOK - リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営 - カンバン仕事術 - 今すぐ実践! カンバンによるアジャイルプロジェクトマネジメント - Agil

          2020振り返り プライベート学び編@CS 番外編

          2020 年振り返り プライベート学び編@数学

           今回の記事では数学の学びを振り返る。  前回の記事で『 2019 年はコーディングインタビューのスキルをあげていた』と記載した。例えば競技プログラミングにおいて、整数論の知識が必要だがフェルマーの小定理と中国剰余定理はよく使うから知っている。けれども体型的な知識は欠けているという実感があった。必要な知識だけ都度仕入れるでも良いのだが、改めて大学の勉強をやり直すのが良いかと考えた [※1] 。  ガッツリ時間を取ってやったわけではないので、前回ほどきっちりした記事にはなら

          2020 年振り返り プライベート学び編@数学

          2020 年振り返り プライベート学び編@CS

           年の瀬にしたかった振り返りだが、忙しさを言い訳にしていなかった。 Better later than never ということで少しずつ行なおうと考えている。まずはコンピュータサイエンスの領域 [※1] に関して学んだことを記載する。  2019 年はコーディングインタビュー [※2] のスキルをあげていた。そんなわけで年の前半は AtCoder [※3] を後半は LeetCode [※4] を解いていた。 AtCoder でいうと ABC の C まではさくっと解け、

          2020 年振り返り プライベート学び編@CS