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#34 『業界破壊企業~第二のGAFAを狙う革新者たち~ 』を読んでみて

こんにちは。なびです。

久しぶりの投稿です。。最近サボってばっかだ。。

【読んだ本】『業界破壊企業~第二のGAFAを狙う革新者たち~ 』
【著者】斉藤徹
【発行所】光文社
【初版】2020年5月30日

ーーなぜ読もうと思ったか

テックジャイアントとして知られるGoogle・Apple・Facebook・Amazonの頭文字を取って『GAFA』と呼称されるのは今となっては誰もが知っていることだと思います。テクノロジーの世界であたかも支配的にその地位を君臨している4社ですが、本書で紹介するいわゆるスタートアップ企業は第二のGAFAを狙っている革新者としてビジネス界を賑わせているといいます。

革新的でユニークな企業が眠っていることは容易に想像できますけど、じゃあその革新的でユニークな企業はいったいどういうものなのか、ビジネスモデルは何なのか、ビジョンやミッションは?といったところまでは、なかなか明らかになっていません。本書ではそういったワクワクする感じの革新者を紹介してくれるのでは?という淡い期待を持って、読んでみようと思いました。

本の帯にも、あの大前研一さんが推薦していると書かれているのも、密かにモチベーションを上げてくれた要因になってたりしますw

ーーどんなことが書いてある?

本書のタイトルにもある「業界をも破壊し得る可能性がある企業」を紹介している本、と端的に表現できます。具体的には、アメリカのニュース専用放送局CNBCが選出している『ディスラプター50』で紹介されている企業の中から著者の判断で20社ほど選び、ビジネスの着眼点から創業者の思い、業界独特のバックグラウンドや企業成長のストーリーなどを踏まえながら紹介しています。

​ただ紹介すると言うわけではなく、著者は下記のようなことを意識してまとめています。

単に「いろんな企業について知る」だけでなく、 基本的なビジネスモデルやそのパターンを知っておくと、「なぜ、そのビジネスがうまくいくのか」「どんな考えや理論をもとに、ビジネスを展開しているのか」というカラクリが見えてきます。イノベーションと一言でいっても、単に奇抜なアイデアだけでビジネスをしているわけではないのです。こうした「ビジネスの勘所」を押さえながら読んでいくと、より深くイノベーションというものがわかってきますし、もう一段深い楽しみ方ができるはずです。それと同時に、本書では所々でさまざまな「ビジネス理論」や「ビジネス用語」をちりばめながら説明していきます。

つまり、起業家に向けた「イノベーション」のアイデアの種として使うことも推奨しています。カタログ的に読んでもよし、ビジネスに活用するのもよし、という感じです。

また、著者自身も連続起業家としてのキャリアをベースにした「ハッピーイノベーション」と称する新しい起業スタイルを提言しています。最近の革新者に共通するアイデアやビジョンを取り入れているため、起業を視野に入れている人は参考になるでしょう。

ーー印象に残ったこと

イノベーション企業と聞くと、なんか凄腕の経営者が引っ張って最新の技術を駆使して、シェアを拡大して、、とか当たり障りのないイメージが先行してしまっていたのですが、本書を読むことでイノベーション企業に共通する特徴の理解や情報の構造化が進みました。例えばイノベーションの源泉は下記の3つに分類できると述べています。

①プラットフォーム型(何かと何かを繋ぐ基盤)
②ビジネスモデル型(新しい顧客体験)
③テクノロジー型(模倣しにくい独自技術)

業界破壊企業と呼ばれる革新者はこれらのどれかに属していると述べています。逆に言うと、どれか一つでも特出していれば、業界を破壊し得るイノベーションを起こせるということです。

例えばプラットフォーム型で有名な企業といえばUberやAirbnbがありますね。本書ではアメリカのトラックの40%は空っぽのままで走っている、非効率なスケジュールで何もしていない時間が非常に多い、というトラック運送の「ムダ」を解決することを掲げたトラック版のUberと言われる『Convoy』が紹介されています。

ビジネスモデル型では個人が個人にお金を貸す「P2Pレンディング」の業界の企業『SoFi』を紹介しています。SoFiは「学生ローン」に着目し、大学生と卒業生の間に「母校への思い」「先輩から後輩に貸す」というストーリーを付加したことで新たな顧客体験を提供しています。

テクノロジー型では農作物にスプレーすることで鮮度が保たれる技術を開発した『Apeel Science』が紹介されています。鮮度が保たれることで食品のロスが少なくなることに加えて、「Apeel Sciencesのコーティングをされた商品」というブランド化するという効果も得られたようです。技術がそのままブランド化になる、という非常に面白い論理でした。

そして、これらのイノベーション企業の創業者の41%が1981年以降に生まれたミレニアル世代だったと述べています。このことから経済の主役は徐々にミレニアル世代にシフトしつつあるのだと語られています。

SNSからリアルタイムに情報をキャッチし、自らもSNSで情報を発信する。他者とのつながりや共感を大切にする。価値観の押しつけを嫌う。環境保護や社会貢献意識が強い。モノよりコト。お金より時間。多機能よりシンプル。高価なブランド品よりも自分自身にフィットしたオンリーワン。そのような価値観や行動様式を持つ世代。これからの企業はこういった価値観や行動様式を反映した企業が業界を塗り替えていくのだろう、と感じ非常にワクワクしてきました。

ーー本書を読んで

前述の通り、本書では『ディスラプター50』で紹介されている企業から20社ピックアップしその紹介をしています。世の中を変えつつある企業は一体どういうところに着目しているのか、どのようなイノベーションを起こしていこうとしているのか。本書を読めば、その近い将来のワクワクした感じを先取りすることができるかもしれません。

このnoteで紹介してもいいんですけど、まあそこはぜひお手に取ってご自分の目で確かめていただけたらいいんじゃないかなと思いますw

最後に著者が提言されている「ハッピーイノベーション」も一読の価値ありです。「利益」「拡大」「効率」といった「20世紀的な価値観」ではなく、「共感」「幸せ」「ワクワク」といった心理的なエネルギーを元に、人々の幸せを追求する事業を創造する、まさに「ハッピーなイノベーション」の提言です。

なんか未来感、ありますよね。ワクワクしますよね!僕はこの時代に生きて良かったと思ってますw

これからもこういった業界破壊企業には是非とも頑張ってもらいたいと思いますし、もしかしたら自分も事業創造を。。?とも思ったりしています。

ビジネスに興味があるすべての人におすすめします!


いつも読んでくださりありがとうございます!
それでは!

TOP画像:Ameen Fahmy on Unsplash

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