見出し画像

#35 『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』を読んでみて

こんにちは。なびです。

今回紹介する本はちょっと古いですが一時期話題になってた(気がする)本です!

【読んだ本】『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする 』
【著者 / 訳者】グレッグ・マキューン / 高橋 璃子
【発行所】かんき出版
【初版】2014年11月19日


ーーなぜ読もうと思ったか

この本自体は2014年に刊行されているので昔から存在は知っていました。例の如く、長らく欲しいものリストに入っていたベンチ入りの本でした。いつものように思い出したかのように購入してはいますが、興味を持ったのは「無駄なものを削ぎ落とした思想」に対して、願望がありそういう生き方を目指していきたいと思ってます。人生100年時代とか言われて久しい世の中ですが、やっぱり無駄なことはしたくないし、便利だけど不自由さを感じやすい現代社会を生きる我々にはこういう思想はもっと広げるべきなんだろうなあと感じていた矢先でした。

ーーどんなことが書いてある?

端的に言ってしまうと、本書のタイトルにある「エッセンシャル思考」について説明した本です。エッセンシャル思考というものはこれだ!みたいなクリティカルな定義はありませんが、著者は冒頭でこのように書いています。

エッセンシャル思考は、より多くの仕事をこなすためのものではなく、やり方を変えるためのものである。(中略)エッセンシャル思考とは、まさに「より少なく、しかしより良く」を追求する生き方である。

なんだかふわふわしてますね。。w

本書ではそんなふわふわした、だけど重要なエッセンシャル思考を、非エッセンシャル思考と比較しながら紹介しています。実際の思考や行動を比較対象として展開していくので、実体験に結びつけながらエッセンシャル思考のコンセプトを理解することができるでしょう。

さて、本書の内容をもっと深く紹介していくと、

本書は大きく4つのパートに分かれています。

本書は4つのパートに分かれている。まず、このPART1で、エッセンシャル思考の考え方を紹介する。つづくPART2〜4では、仕事や用事を正しく「減らす」ためのしくみを、順を追って紹介していく。

パート1:「エッセンシャル思考とは何か」
エッセンシャル思考とはいったい何なのか、という説明が行われています。中でも、エッセンシャル思考の基礎となる3つの考え方を紹介しています。

「選択」
私たちは時間とエネルギーの使い道を自由に選ぶことができる。
「ノイズ」
世の中の大半はノイズである。本当に大切なものはほとんどない。
「トレードオフ」
全てを手に入れることはできない。何もかもやるのは不可能。

パート2以降では、エッセンシャル思考の考え方に則った仕事と用事の正しい「減らし方」を紹介していきます。具体的には下記の通りです。

パート2:「見極める」
エッセンシャル思考は「重要なことを見極めること」が非常に重要。軽い気持ちでやるのではなく本気でとことんやるために、最初の見極めに力を入れる。

パート3:「捨てる」
最高の成果を上げるためには断ることも必要。できる人は「これは自分の仕事ではない」と言える。断るためには勇気と思いやりが必要不可欠。

パート4:「しくみ化」
努力や根性ではなく、「実現するようなしくみ」を作る。無駄な作業を費やすのではなく、計画を立てて前もって障害を取り除く。

「見極める」「捨てる」「しくみ化」といった3つのアプローチにより仕事や用事を正しく減らせる、すなわち自分の行動を取捨選択できるということになります。

行動を取捨選択できるようになると、すべてが変わる。ひとつ上のレベルの生き方が手に入る。不要なものを捨てる生き方は、自由だ。もう誰かの思惑に振りまわされることもない。自分で選べるのだ。

エッセンシャル思考とは誰かの思惑に振り回されない、自由な生き方を体現するための思考法です。こういった思考法を非エッセンシャルな思考と比較しながら丁寧に説明されています。

ーー印象に残ったこと

いきなりではありますが、自分的に一番響いた一節を紹介します。

非エッセンシャル思考の人はあらゆる話に反応し、何でもとりあえずやってみる。だから多くのことに手を出すが、すべて中途半端な結果しか得られない。それに対してエッセンシャル思考の人は、何かに手を出す前に、幅広い選択肢を慎重に検討する。そして「これだけは」ということだけを実行する。

パート2の「見極める」で書かれた一節です。まさに自分が感じていたことドンピシャで心に刺さってくる。。

情報過多な現代社会において、あれもこれも大切だからぜんぶやらないと!と思ってしまうことがありませんか?僕は思ってました。中途半端でした。。これは全然エッセンシャルではないそうです。(ですよね)

全てをやるのは不可能であるということを認識すること。その上で何が必要かしっかりと検討すること。それがエッセンシャルなアプローチということだそうです。

まあ考えてみれば当たり前っちゃ当たり前なんですけどね。特に追い詰められてしまっている時は、あれもこれもってそう思っちゃいそうですけどね。でもそんな時こそ、エッセンシャル思考を徹底しないと中途半端に終わってしまう悲劇が待っています。。。


もう一つ、印象に残った言葉を引用します。

非エッセンシャル思考の人は、周囲の期待やプレッシャーに負けて、不本意なイエスを言ってしまう。よく考えもせず、相手を喜ばせるためだけに仕事を引き受ける。単純に、そのほうが気分がいいからだ。一方、エッセンシャル思考の人は、そうした気分のよさが長続きしないことを知っている。一瞬の満足のあとでやってくるのは、深い後悔だ。なぜこんなことをやらねばならないのかと、相手を恨み、自分を責める。

さて、こちらの一節も自分の心を鋭く刺してきましたw
みなさんはどうでしょうか?

こちらの内容はパート3の「捨てる」の内容に書かれていました。必要以上に「イエス」と言ってはいけないよ、というやつですね。上司に言われたから〜、とかその場の流れで〜、とかいうことで頼まれた依頼、大体は後悔してしまうことが多いですよね。まさにそういうのはエッセンシャルじゃないよ、ということです。仕事でもプライベートでも非常に多くて嫌になることが多いです。。

じゃあ全てに「ノー」と言うべきかと言ったらもちろんそんなことではないです。著者曰く、「絶対にやるべきことだけをやって、他は上手に断りなさい」ということを述べています。パート2の「見極める」と絡んでくる話ですね。

とまあ、他にも色々と「心に刺さる」フレーズがまだまだありますが、詳しくは本書を読んでみてください!人によって痛点は違いますが、どこかしらに「あああそうだよなあ。。」と思うことあると思いますので!

ーー本書を読んで

本書を通じて「エッセンシャル思考」の真髄を感じ取ることができました。読んでみて納得。俗にいう「デキる人」は実践している!って感じの内容です。初版から6年近く経ちますが、丁寧にまとめられていてバイブル的に繰り返し読むとよさそうです。

エッセンシャル思考についていろいろと書かれていますが、自分なりに解釈すると「行動の選択」に対してすごく意識されているなと感じました。「思考」と書かれていますが、実際のところ「どう行動するか」みたいなところまで踏み込んで書かれていたので、アクションに起こしやすいなと読んでいて思いました。エッセンシャル思考を体現する人が増えてほしい、といった著者の意思が感じられます。

実践となってくると著者が海外の方なので、日本的な感覚とはちょっと合わないことがあるかと思います。「断らない」とか「一生懸命」とか「空気読む」みたいな、いわゆる「日本人」的な考え方とは明らかに一線を画すものではあるので。。

だからといって、エッセンシャル思考を実践しないほうがいいのかと言うと、全くそうではなく、むしろ実践していくべきだと思いました。

いつまでもアップデートしない古臭い考え方には、徹底的に立ち向かっていくべきですし、常に変わっていくべきだと思ってます。それに、誰かの思惑で動かされているだなんて、やっぱり嫌じゃないですかw 自分の意思で自由に生きていくべきだと思うんですよね。

本書に書かれていることは現実世界でそのまま適用することはできないかもしれないです。(していくべきだと思うけど。。)ただ少なくともその思考の根幹部分では「エッセンシャル」を意識して生きていくべきだと思いました。

最後に本書の言葉を借りて締めくくることにします。

エッセンシャル思考を生きることは、後悔なく生きることだ。本当に大切なことを見極め、そこに最大限の時間とエネルギーを注げば、後悔の入り込む余地はなくなる。自分の選択を心から誇りに思える。豊かで意味のある人生を選ぶか、それとも苦痛と後悔に満ちた人生に甘んじるか。


いつも読んでくださりありがとうございます!
それでは!

TOP画像:Photo by christopher lemercie on Unsplash

この記事が参加している募集

推薦図書

読書感想文

いつも記事を読んでいただきありがとうございます! 私がもっと頑張れるためにはあなたのサポートは非常に強力です。noteでもっと記事書いてほしい!と思ってくれるのであれば、ぜひともサポートお願いします