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その日、世界の曲線はぐにゃりと曲がって消えた。曲がって消えたその先の景色は、これまでとは…
田舎から都会に出てきて、3ヶ月。 わたし箕田詩織は地方の大学を卒業したあと、 京都のとある…
勝又くんと会ってからまもなく、長い夏休みが始まった。 本当なら高校生活初めての夏休みは楽…
皆んなが寝静まったころ… 毎晩窓をそっと開け、ベランダに出ていく。そして冷たい夜風に吹か…
勝又くんに会いたい… 勝又くんに会えなくなれば、会えなくなるほど、会いたくて仕方なかった…
「勝又くんが好き」 自分のなかでそう意識をしてしまってから、わたしは今までのように気軽に…
「このままではダメになる」 そう思った僕は白のサンダルを引っ掛けて、 古びたアパートを飛び出した。 アパートをくだっていくと、 その右手にはこの島の中心を走る階段があり、僕はその石造りの階段を、手摺りも持たずに一気に駆け上った。 この高台から見る景色は最高だ。 けぶる緑と住宅の屋根。 その先には遠く陽の光で揺れる海が見えた。 風がざわめき、頬を揺らす。 身体中の細胞が喜んでいるのが分かった。 坂を一気に駆け上がったからか、顔に大粒の汗が滴っている。 それを手の甲で拭
「外に出たい」 まるで地面を突き破って、出てくるセミのように。 外は曇り、気温は20度 いつ…