運命と言う名のもとに第6話

~妄想という名の短編小説~
第6話 「心の中の想い…」

『おっはよぉー!!』

今日という一日の、はじまりを告げた。

何気ない話でも……空(ソラの)中では、この生きてきた中で、美咲との会話は、あまりにも…楽しくて…幸せなそんなひとときを感じていた。全く…友だちが居なかったわけではないけれど、それでも、心に…何となく、引っ掛かる…そんな寂しさをいつも感じていたソラにとって…このひとときがかけがえのないものとなっていた。

─私が死んだら…、本当に哀しむ人なんて、居るのかなぁ?心から哀しんでくれる人なんて…何人居るんだろう
 
そんな…世界に浸る度に、自分自身に呟いた。そんなこと…自分じゃわからないよね。誰にも…。

日常茶飯事の私の闇。

誰にも…知られることなく、過ごせたらいいなと、思いつつ、あの時までは……どうでもいいことを、自分の中で片づけようとしていた。

いつもの如く、限られた時間を…目っぱい感じたくて。私は日常となった美咲との時間に浸っていた…そんな場面。
 
『ソラちゃん?私さ、ふと…思うんだけど……さ?私と違って…、ソラちゃんって、友だちが居るのに…、何だかな?・・・時々、めっちゃ寂しそうな瞳をするよね?』

・・・固まる想いを、誤魔化しての精一杯。

『そ、そうかなぁ?』

『・・・。うーん。何となくだよ…?そう、思う時があるんだぁ・・・。』

私なんかの気持ちなんて、そんなもの…わかる人なんかいないよ。こんな奴の…。こんなあたしの事なんて……。

そんな風に…思っていたソラの心に。その……些細な言葉は、何よりも響く言葉だった。

『そんな!美咲ちゃんは、私と違っていつも自分らしくて、キラキラしてるって、いつも思ってるよ!!』

『えっ?嘘でしょ?!あたしなんかさ?足元にも……、及ばないけど?』

その笑ってくれた言葉に…胸が締めつけられた。闇…。誰にも話せないで居た。私なんかの…心なんて。そんなもの…。そんなもの…。誰にも、わかってくれるだなんて……、思って居なかったんだ。

『美咲ちゃんってさ?優しいよね♡』
   
『はっ?どこが?言われたこと…ないし(笑)』

『うんうん。優しいよぉ。私……、救われてる。』

『・・・』

『ソラはさ?あたしのこと…崇めてくれるけど、思ってる以上の期待に応えられる自信ない奴だからさ……、そんなに、期待しないで。』

『あ、ごめんね。いや…、そんなんじゃないだけど、私って、こんなんなの!笑』

遠くに見えた景色が笑って居るように見えた。バカだなぁ。そうだよね、、。この日見た夕陽が…、やけに心に響いて…。泣きそうになりながらも、必死に堪えたあの日。それでもね?隣りに居てくれる美咲に…、その存在に……『ありがとう』って、思ったんだ。

自分の心とは他所に……。流れてゆく時間。この…ひととき。私は…この、瞬間をただ、感じていたかった。ずっとずっと…できるだけ、ずっと。

そう、想っていたよ?あの時も。

「キミが好き」この気持ちが何なのか?今はその真意を明らかにするよりも、この時は…目の前に居る大切なものをできる限り、大切にしていきたいと空(ソラ)は思った。この楽しい時間が…できるだけ長く続いてほしい。続けばいいのに。ソラの高鳴る胸の鼓動が隣にいる美咲に聴こえてしまわないかと…はらはらしながらも、今、この瞬間を大切にしようと思ったんだ。

詩を書いたり、色紙に直筆メッセージ書いたり、メッセージカードを作ったりすることが好きです♡ついつい、音楽の歌詞の意味について、黙々と考え込んで(笑)自分の世界に入り込んでしまうけど、そんな一時も大切な自分時間です。