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【目印を見つけるノート】488. ドアーズの美しい曲と、気持ちばかりの

8月3日(火)晴れ
きのうのことを書いています📚

暑いですね。
仕事は月初でなかなか忙しいです。お盆休みも近いので需要があるのでしょう。備えておこうという感じ。

夜の投稿でThe Rolling Stonesを引用しましたが、そういえば「きれいだ」と心打たれたものはいくつもあるなと思っていました。
音楽にはいろいろな要素があって、激しいとかうねっているとかどちらかというと鼓動を上げる方に私などは行きがちなのですが、心から「きれいだ」と思えるものもあって、それはずっと残ります。

この前の投稿でDoorsを名前だけ出しましたが、彼らの曲はヒットした『Light My Fire』や、映画『地獄の黙示録』で使われた『The End』が有名なのかと思います。
高校のときの後輩は物真似的に「ファイヤー」とジム・モリソンの真似をしていました。うーん。
Vocalのジム・モリソンはどちらかというとダークな声という印象もあります。シャウトの声はぶっちゃけ美しいとはいえません。ただ、UCLAで映画を学んでいた(と前に読んだことがありますが)こともあって、ブレヒトとかテネシー・ウィリアムズとか、もっと言えばランボーなど詩人の影響もビシバシ(古語ですか)感じます(主観ですが)。『Alabama Song』はブレヒトークルト・ワイルの路線ですよね。『Spanish Caravan』はペンを捨てて旅をするランボーを思わせるetc……。ということで、私は彼を文学的に見ていたりもします。
彼の27年の生涯もひとつの物語のようではありました。

できるものならば、ジム・モリソンと話してみたいです。私がビシバシ感じていることが合っているのか、ひとつひとつ答え合わせがしたいのです。洋楽のミュージシャンで好きな人はたくさんいますけれど、これほど質問してみたい人はあまりいません。友達になれそうな気さえします。

今年は没後50年ですので、はなから無理です。
でもそのように聴くリスナーがいることには満足していてくれるだろうと勝手に思います。

私が美しいと思うドアーズの曲を4曲引用しましょう。

『The Crystal Ship』

水晶の舟というタイトルから美しいです。間奏がきれいです。歌詞が一部ワイルドの『サロメ』やボリス・ヴィアンの『うたかたの日々』のようでもあります。
Echo and The Bunnymenの『Killing Moon』はこの曲に影響を受けているように思いますが、どうでしょう。

『Love Street』

ノスタルジックな曲ですね。回想するような風景。この曲の「She」はパートナーのパメラのことだといわれます。MVもそのような作りのものが散見されます。

『Yes, The River Knows』

きれいだなと思います。
特に、「Please believe me, if you don't need me」というところが大好きです。切ないけれどキレイ。

『Hyacinth House』

単純に美しいというのではないのです。
ヒアシンスはT.S.エリオットの詩『荒地』の一節から取っていると私は信じていて、それが美しいと思うのです。
〈1年前、あなたは私にヒアシンスをくださいました〉(『荒地』)
もちろん、真偽はご本人にしかわかりませんのであしからず。

この最後期の頃、ジム・モリソンはボロボロだったと思います。トラブルがあって、アルコールに浸かって、初期よりかなり太ってしまって……バランスは崩れてしまっていた。この曲の歌詞は投げやりなようですが、「新しい友達がほしい」と繰り返しているのは本音だったのではないでしょうか。
自分を食い潰すような人ではなくて。

そんな中でも、もしエリオットの詩を思い浮かべていたのだとしたら、彼の心には美しいものを創りたいという気持ちがまだまだあったのではないかと思うのです。
セクシーでワイルドなアイコンとしてではなく。

想像の世界ですけれど、そんなことも聞ければいいんだけどなあ。
いつかペール・ラシューズに行きたいな。
どうかな、ジェイムス・ダグラス・モリソン君。



本当はね、熱を出している友人のために気の利いたことでも書きたかったのです。そうしたら、なぜかドアーズになってしまいました。なぜドアーズなんだろう。しかも、友人はドアーズとか好きじゃないと思う……それならなおさらなぜ……しばらく煩悶。
とにかく、大事ありませんようお大事にしてね。
そして、
「もしいなくていいとしても、どうか信じてくださいね」
(意訳さわ)
言葉をお借りします。モリソン君。

そんな感じです。
みなさまも、文字通り、ご自愛ください。
お読みくださってありがとうございます。

尾方佐羽




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