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【目印を見つけるノート】227. ふっと浮かんだ『Late For The Sky』

何かがふっと頭に浮かぶというのが、いつもたいへん多いのです。

この前海に行ったときの話を書きましたが、海を見ているときになぜか、アンドリュー・ワイエスの絵の前に立っている感じがしたのです。コメントに書きました。

ワイエスの絵は検索すればたくさん出てくると思いますが、海とはイメージが違うのです。陸ですね。静かな、音もないような風景画がとても印象的な絵描きさんです(絵から音は出てこない方が多いでしょうから、喩えです)。あ、ヘルガという女性をずっと描いたシリーズも。

コメントを書いてから、どこがどうつながったのかなと、きのう1日ぼんやり考えていたのです。

さっぱりです。てへぺろ。

このように、まったく関係のないイメージや音が突然やってくることがあります。スマホでマディ・ウォーターズを見たら、ストーンズが出てくるような明快さはない。
アルゴリズムでは決して出てこないようなつながりです。

よく考えてみて、答えが出ることもあります。個人的な経験がひそかに隠れていたりすることもありますので。そして、「ああ、そんなことがあった」と思い出したりします。

でも今回のようにまったくつながりが見つけられない場合もあります。そのようなときはもう、天から降ってきたんだと思うようにしています。
思考放棄かなあ。

でも、発想というのは天からのおくりもののようにも思っています。

ワイエスで気持ちが少しペール・グレイッシュ・トーンになりました。『灰色の脳』だとポワロさんで、冴えている感じですね。


⚫空はクリアなのですけれど

そして何の脈絡もないようですが、空を見ていて思い出した曲をご紹介したいと思います。「ふっと」系ですね。

JACKSON BROWNE『LATE FOR THE SKY』(1974)

私はよくボブ・ディランの曲を出していますが、ジャクソン・ブラウンの歌詞も素晴らしいです。
具体的な光景をよくスケッチしていているけれど、怒濤のように溢れだすわけでもなく、ごちゃごちゃにもならない。そして、はっきりした結論は控えめにするか、暗示にとどめる。個人的なことを歌っている曲はそうではないでしょうか。

詩人の書き方ですね。
解釈は読み手に預ける。

このタイトルもそうです。
「空に遅刻」(ド直訳)って?
彼女と一晩中過ごして朝になる。
「飛行機に遅れてしまうから」と言って別れるという内容です。朝ですので、逃しても後があるかもしれませんが😅

付き合っていても孤独を感じていることがひとり語りのように綴られます。「もうおしまいだ」ときっぱりしたものではありません。
一晩過ごしてニュアンスは伝わっていたかもしれませんが、「おしまい」の方が相手にとってはいいのかもしれません。ちょっとキレイすぎるかな。
それをご本人も分かっていて、タイトルにされたのでしょう。
曖昧な方がいいという男性もいらっしゃいますね。

この曲は『タクシードライバー』(1976)という映画のとても印象的なシーンで出てきます。ロバート・デ・ニーロが主演で、マーティン・スコセッシ監督の、とても有名な作品です。その映画の、大事な部分でこの曲が流れます。

あまり書くと、ネタバレになるかな。

映画の他のBGMは舞台のニューヨークらしいジャズなのですけれど、その場面だけジャクソン・ブラウンなのですね。
この曲の内容と主人公の境遇は違うのですけれど、「孤独」と「やりきれない何か」は通じているようです。

ひとりぼっちの孤独より、
人と関わるときに現れる
「ひとりぼっちだ」という孤独の方が、
ちょっとだけきついのかもしれません。

ーーとまで思ったわけではないですが、秋の高い青空を見ていたらふっと浮かんだのです。

実は、このような感覚はキライではありません。


⚫お籠りクラフトとばら

そろそろ、お籠りではなくなってくるので、クラフトは気が向いたときにします。
3つめのばらは、いちばん『ニコル』らしい色でがんばって咲いてくれています。

あ、あと、筆名を漢字優先にしました。
ひらがなも( )で残していますが、少ししたら漢字だけにします。
ちょっとオトナになりたいなあと思って。
小説のサイトも同じです。
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/793313132

それではまた、ごひいきに。

尾方佐羽

追伸 今日も晴れていますね😊

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