見出し画像

5年ごとに更新!?

今回は日本理学療法士協会の冊子、JPTA NEWS からキャリアと生涯学習について考えてみます。

もくじ
1 キャリア目標
2 登録理学療法士の仕組み
3 俯瞰して考える

1 キャリア目標

PT協会に属している皆様なら既にお馴染みの、理学療法学と一緒に封入されている、JPTA NEWS。今回の特集は、キャリア目標と生涯学習です。

ここ数回、このページでは理学療法士のキャリアビジョンのような事柄を掲載して参りましたので、自身においてはまさにピンポイントな情報提供です。

公益財団法人 日本理学療法士協会 会報誌 号数;No.321 発行日;2019.10.20
JPTA NEWS 特集;キャリア目標と生涯学習

画像1

この資料によると、最近非常に注目を集めている、新プロの今後の動向が明確に示されています。

協会のこのデータは、5366名の回答者から得られています。

このデータによると、キャリアの目標に挙げるもので一番多い回答は
「臨床現場で理学療法の技術を患者さんや利用者に提供すること」であり
52%の回答が得られています。

次いで
「管理職として組織をマネジメントしたい」であり
19%の回答でありました。

昨今の開業ブームに反して、意外なデータと言えるのか、既に開業していて臨床の現場で患者さんに還元したいという点で52%に含まれているのか、詳細は不明ですが上記の数字をどう読み解くかは面白いものです。

「起業して施設などを運営したい」という回答には
5%でありました。

私が最も意外だな、と感じたのは、第二位の管理職としてという上記。

本当にしたいのか、せざるを得ないからなのか、自身のキャリアに必要と思っているのか、実に興味深いと感じます。


次に面白いと感じたのは、キャリア形成をしていく中で
自己採点の結果を高めていくためにもっとも習得したい知識・技術を一つ選択せよ
という回答には
「臨床の知識・技術」が43%
「管理・運営などの知識・技術」が20%
「研究・論文執筆などの知識・技術」が18%

でした。

おそらく上記の初めに記した、キャリア目標のパーセンテージとリンクしているように感じられ、妥当なところと思います。
こちらにも、「管理・運営の知識」などの言葉が入っており、時代は確実に変わってきていると思いました。


2 登録理学療法士の仕組み

さて、登録理学療法士ってなんなんでしょう・・・
生涯学習プログラムって、そもそもなんでしょうか?

専門職としての理学療法士。
世間様からして、一般人にきちんと受け入れられる理学療法士。
自己研鑽を生涯にわたりし続ける理学療法士。
自身の仕事を社会貢献のレベルにまで落とし込める理学療法士。
社会貢献・地域貢献・県士会貢献・協会貢献を意識できる理学療法士。

これら全てを意識してできる理学療法士だらけなら、きっと生涯学習プログラムなんていう制度は作られなかったかもしれません。

学校を卒業して、有資格者となり、仕事し始めても自己研鑽を怠り、社会に対して啓蒙したりアピールを一人一人が行わなかったら、自然淘汰されても仕方ない結果となってしまいます。

新しい制度ができるたび、先人達の恩恵をありがたく感謝の気持ちで受け取るのと同時に、何かをやらかし、制度改善しなくてはならない状況を作ってしまった先達者のことも想像します。この中に自分が入っていないか、社会貢献をきちんと出来ていたか、すごく不安になります。

新制度の生涯学習では、新プロに値する卒後研修期間が、前期研修2年間、後期研修3年間、の後、登録理学療法士となり、以後5年毎に更新制となるようです。

画像2

どんどんハードルが上がるような気がします。

私が思うに、ハードルを上げなくてはいけないのは、今の管理者クラスの人とか、役職者クラスの人とか、協会に属していないベテランの世代だと思っています。

若い人たちは相当頑張ってますから‼️

時代をリードしなくてはならない次世代リーダーが、協会や県士会の仕組みを誤認していたあり、批判しているようであっては、後に続く世代に良好なバトンを渡すことができなくなります。

表面上、自己研鑽してもしなくても仕事は成り立ちます。
自己研鑽したくない人は、しなくても仕事が成り立つような仕事を選んで職につくのでなんとかなってしまいます。
患者さんにも迷惑をかけません。仕事そのものは一生懸命に行います。

だから、誰にも迷惑をかけてないだろ!という考えになり、県士会の活動や協会発信の活動にも興味がなかったりします。

協会に入るメリットって何ですか?
などという・・・
自分のその時のメリットしか考えていないから、そういう発想になるんだと思います。

自分で自分の首を絞めないように、先輩達はきちんと制度を理解して新人や学生さん達にも伝達していかないといけません。


3 俯瞰して考える

一歩引いて広い視野で物事を考えることはとても簡単なことではありません。
ある程度の年齢も必要かもしれません。

若い頃は自分のことで精一杯です。
でも、知識だけは先行して得ることが十分にできます。

職場の先輩達が、自分の臨床や研究のことばかり目を向けずに、協会のことや県士会のことなど、少し広い視野で物事を見ていることを後輩達に伝えていってほしいと思います。

そのためには組織の所属するリーダー達がしっかりと情報を得て、批判的なことばかり述べず、職能団体としての活動や動向について、後世に語り継ぐ義務があると考えます。

なぜ新制度ができたのか・・・
今後どうなりそうなのか・・・
自分は定年まで後何年だからもう関係ないや・・・などと考えずに、
定年以降に自分自身にリハビリが必要な体になった時、理学療法士がこの世の中から姿を消してしまったら(資格制度がなかったら)、リハビリを受けられなかったらどうなりますか?

これからの時代、人生100年時代です。
現在50歳未満の人は、100歳以上生きるだろうという試算があるようです。

自分のことだけ考えず、先のことをもう少しだけ真剣に考えられるPTになりたいものです。

登録理学療法士という新生涯学習制度。
自分はどのように受け止めますか・・・
関係ないと突っぱねますか・・・
政治のことも含めて考えられますか・・・
理学療法士としての組織率って何でしょうか・・・

人生100年時代をチャンスと捉えて社会貢献ができるように
一人一人が今一度よく考えてみることから始めたいものです。

5年毎に更新する勇気を持たないと・・・
具体的にはどうなるんでしょうか・・・
正直、期待と不安で一杯です。


#まんが #5年毎に更新 #人生100年時代 #新生涯学習制度 #登録理学療法士   #キャリア目標 #俯瞰して考える #自分が変わる勇気 #実践の心理学 #人生の意味の心理学 #人生我慢 #幸福とは仕事 #キャリアデザイン #理学療法士 #OJT #人材育成 #アドラー心理学 #4コマ漫画 #育児 #写真 #絵本 #インタビュー #ねこ #小説 #料理 #ビジネス #イラスト #マンガ #エッセイ #音楽 #コラム