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歳時記を旅する25〔万愚節〕中*万愚節肩怒らせる婦人服

佐野  聰
(平成八年作、『春日』)
【Daily Mail紙(英)/二〇〇五年】「来週の今頃、三十年以上にわたり愛を育んできた二人は、晴れて夫婦になる。だが、カミラ・パーカー・ボウルズとの結婚を準備するチャールズ皇太子は、いまだ悩ましい問題に直面している。これほど長く親密な関係を続けたあとで、どうやって恋のときめきを維持していけるのか、という率直な悩みだ。皇太子はウィンザー城近くの高級ランジェリー店へ赴き、自らの目で商品を吟味しようと決断した。写真は、レースの赤いブラジャーを細かくチェックしているところである。そして、若き息子のヘンリー王子にむかって、自分の妻にそそる格好をしてもらうにはどう頼み込めばよいのか、とデリケートな質問をしているようだ。」(鈴木 拓也『世界のエイプリルフール・ジョーク集』中公新書ラクレ)

 句の婦人服は、いわゆるバブルファッション。肩に大きなパットを入れて、小顔やウェストを細く見せる効果を期待したが、流行が過ぎればそれもまたジョーク。
(岡田 耕)

(俳句雑誌『風友』令和四年四月号「ー風の軌跡ー重次俳句の系譜」)

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