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「聞いて聞いて!」が言えないから、私は文章を書いているのかもしれない。

昔から「話聞いてー!」と言われることが多かった。

学生の頃は、恋愛の悩みというか相談というか惚気というか愚痴というか、そういうのをよく聞かされていたし、大人になってからは仕事の悩みとか相談とか(略)を聞かされることが多かった。

多分、いい感じに相槌も打つし、返しもするし、質問もするし、話がしやすいんだと思う。
(そういった意味で、職業インタビューライターは天職なのかもしれない)

話をすると人間スッキリするみたいで「また聞いてねー!」って言われたり「話聞いて欲しいんだけど、いつが空いてる?」なんて聞かれることもある。


対して私は、自分から「話聞いてー!」と連絡することはあまりない。

「ランチ行こう!」とか「どこか行こうよ!」というお誘いはするけど、話を聞いて欲しいとか相談に乗って欲しいというお願いは、ほとんどしない。というかできない。

なんていうか、人に相談をするのが昔からあまり得意じゃない。
多分「私なんかの話を聞いてもらうの、申し訳ないな」という思いがあるから。(自己肯定感が常に低空飛行)

仕事の話で「これこれ、こういうことについて聞かせてください」みたいなのは、普通に話せるんだけどね。

だけど、自分の心の内とか悩みとか、そういうものについてはあまり話せない。
「別に聞きたくないよね…」って思っちゃう。(自己肯定感よ…)


でも一度、前職で理不尽な目に遭って落ち込んだ時、どうしても誰かに話を聞いて欲くて、迷いに迷った挙句、近くで働いている友達にLINEをした。

でも「ちょっと話聞いて欲しいんだけど」とは言えなくて
「今日、仕事帰り、ちょっとだけお茶できないかな?もし予定あったら全然いいからね〜」と送った。我ながら面倒な奴である。

すると友達は「大丈夫だよ!」と、会う約束をしてくれた。


仕事終わり、待ち合わせ場所のスタバに行くと、彼女は開口一番「どうした?!何があった?!」と聞いて来た。

その様子に驚いて「なんで!?」と言うと、「だって緊急事態でしょ?」と彼女は言った。

それまで、仕事帰りに会うにしても、数日前から約束してたし、今日の今日で「仕事帰りにお茶したい」なんて初めてのことだったし、何かあったんだろう。きっと余程のことに違いない。

そう思った彼女は、入っていた予定をキャンセルして来てくれたという。
ちょっと泣きそうになった。

なんて察しがいいんだ。
我が友は天才なのか。

私はスタバで、今日起きたことを話した。
彼女は私よりも怒ってくれた。
「そんな会社、今すぐ辞めたらいい!」と言ってくれた。

話を聞いてくれる存在がいるって、ありがたいなあって思った。


あれから数年経ったけど、今でも人に相談したり、心の内を披露するのは得意じゃない。

相変わらず「聞いて聞いてー!」は言えない。

もしかしたら、言えない分、こうして文章を書いているのかもしれない。
心の内とか悩みとか、ここに書いて消化してるのかもしれない。

そうか。
「聞いて聞いて」の代わりに書いて吐き出しているのか私は。
という発見。


そんなとりとめのない文を、今日も読んでいただきありがとうございます。
感謝感謝。

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