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仕事はカツ丼、育児はラーメン

「仕事と家庭の両立」なんて、こどもを産む前から軽々しく言うもんじゃない。キレイなママも、おしゃれなパパも、日常のほんの一部分を切り取ったニセモノだから。

ママは半泣きで雨の中子どもを迎えにいくし、パパは帰宅後スウェットに着替えて不機嫌にスマホを見ている。
私といえば、家に帰ったら仕事用のスカートが汚れないように脱いで、でも部屋着に着替える余裕がなくて、ストッキング姿でキッチンに立つことすらある。

万事楽しげなママ雑誌では、想像などできるはずもない。
「こんなはずじゃなかったのに」と白目をむく。自分の時間がない毎日に、疲れているのだ。

独身時代は、がむしゃらに仕事をしていた。定時がいつかなんて知らなかったし、パソコンは24時間すぐ側にあった。

仕事と家庭は、どちらも炭水化物だ。
私の場合、例えるならカツ丼大盛りを食べているところに、とんこつラーメンが運ばれてきた感じ。
結婚して妊娠して、「よしカツ丼は並盛にして、デザートも食ーべよ♡」なんて思っていたら、出て来たのはとんこつラーメンだった。なめていた。いや、とんこつラーメンも大好きだけど、カツ丼大盛と一緒に食べたらどっちもきつい。

世の中には、カツ丼をあっけなくやめてとんこつラーメンをさも美味しそうにすすっている人もいる。カツ丼は大盛食べたまま、ラーメンを誰かに食べてもらってる人もいる。子ども4人もいる人なんて、私に言わせればとんこつわんこラーメン。まったくみんな、どうなってんの。どうやって決めているの。

流れに流された今の私は、さしずめ親子丼とうどんという感じ。仕事は時短にして、まあ親子丼くらいの重さ。家庭は子どもの成長とともに楽になったし、きつねうどんくらいじゃないか。

問題があるとすれば、私は親子丼もうどんもそんなに好きじゃないんだ。本当はカツ丼が食べられる自分が好きだし、うどんな私ってどうなの、とんこつラーメンくらい行くべきじゃないの、とか思っている。

#雑記 #育児 #ママ #ひとりごと #暮らし #エッセイ

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