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痩せたきゃ後悔したらいい(後編)│DAY8

前回に引き続きダイエットについて綴ります

摂食障害の落とし穴

かなりストイックに行ったダイエット
効果は目に見えて出ました

普通、4㎏痩せると周りに気づかれるみたいですが、ダイエット絶頂期の私は色んな方に心配されるレベルで「痩せたね」と言われました。

ですが、このダイエットには落とし穴があったのです。

ダイエットを始める時、私は自分の体に対して強くコンプレックスを抱いていました。なぜなら、バレリーナは引き締まった柔軟で強靭な身体を持っています。
だから、そんな彼女達の横に並んで鏡に写る自分の姿が大嫌いだったのです。

この悔しさ恥ずかしさから痩せることを始めたことで、その後その気持ちが自分自身を苦しめる事になりました。

【過食嘔吐】
ある日のこと。
いつものように軽食で一日の食事をすませ、スタジオから帰宅していると

「甘いものが食べたい!」


物凄い衝動に襲われました。
そして、気付けばケーキを買って食べていました。
すると、どんどんお腹がすき、揚げ物や、クッキー、ポテト、ドーナツ………目につく食べ物を貪るように食べたのです。
「おいしい」「うれしい」という感情はありません。
ただ、食べていないと気がすまない。
お腹一杯なのに何か食べないと落ち着かない。
そんな状態なのです。

そして次の瞬間。

「食べてしまった。太ってしまう。」
物凄い罪悪感と不安に襲われました。

振りかえれば、この時私を苦しめたものは、スタジオで感じていた「悔しさ恥ずかしさ」だったと思います。

痩せないといけない。
痩せていないと認めてもらえない。
それは、恐怖に変わり

気付けば、自分の手で食べたものを吐いていました。

それから、食べたら吐いて出せばいいんだという風に思い始め、過食しては吐く。という行為を繰り返しました。

しかし、太らなくなった体と裏腹に、私の体は傷ついていました。

嘔吐する際に胃液も出てくるので、食道が傷つき、唾液線が腫れ、動悸がするようになりました。

これはまずい。やめなくては。
そう思った時には時すでに遅し。

やめたくてもやめられない

心が求めているからです。
食欲という人間の自然な欲求ではなく、心にあいた穴を埋めるために…

"摂食障害"には、様々な種類があります
・拒食症
・過食症
・過食嘔吐
・チューイング

どれも「太りたくない」「認められたい」そんな心のメッセージがこもっての行動なのです。

我慢だけでは綺麗に痩せることはできないんだ
私は、その時そう気付かされました。

後悔は成功のタネ

過食嘔吐を克服するために色んな方法を試しました。

・食事は誰かと一緒にする
・過食しそうになったら、運動する
・常に頭を働かせ、脳を寂しくさせない

ですが、長くは続きませんでした。
心が起こす衝動なので、そう簡単に抑制するのは難しいのです。
コントロールできない自分。
なんて弱い人間なんだとさらに自分を追い込む結果になりました。

ですがある日、気づきました。
無理にやめようとしなくていいや。
悲しさや寂しさを認めてあげるのと同じように、この行為、気持ちを認めてあげていい

それからは、過食したり嘔吐したくなったらその様にすることにしました。

すると、ある変化が起こりました。

何か食べたい(過食しそうになるときの感覚)と感じたのに、食べ物を前にして「いらない」とはっきり思ったのです。
「そんなにお腹すいていないから大丈夫」

そして同時に目の前にある食べ物の味を想像して満足したのです。以前は、頭に食べたい物が浮かび、それを食べないと落ち着かなかったのに。

それから食べたあと自分がどうなるかを思いだし、何度も味わった「あの時食べなきゃよかった」という後悔を元に、今食べることで後悔する。と自然に思えるようになりました。

無理やり抑制するのではなく、まず自分の気持ちを分かってあげる。
行動を認める。
そして思いっきり後悔する。

これによって私の食生活は変わりました。

食べたいときに賢く食べる。

後悔のタネをたくさんまいて、大きな木にしよう

それが、ダイエット成功の鍵かもしれません。