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夏バテになりやすい人ってどんな人?

ジリジリとした日差しに、蒸し蒸しとした空気。季節の変化に体が慣れず、疲れを感じやすいという人は多いかと思います。

夏特有の高温・多湿な環境で心身の不調を起こす「夏バテ」は、いったいどのようなメカニズムで発症するのでしょうか。また、夏バテを起こしやすい人にはどういった特徴があるのでしょうか。

夏バテに関する正しい知識を身につけ、この夏を健康に乗り切りましょう。


夏バテが起こるメカニズム

そもそも夏バテとは、夏の暑さや湿度の高さによって起こる体の不調全般のことを指します。この不調は、水分不足による脱水や、偏った食事による栄養不足のほか、自律神経の乱れによって発症するケースが多いです。

ではなぜ、夏の暑さや湿度で自律神経が乱れるのでしょうか。

夏に自律神経が乱れる原因1:ビタミンやミネラルの不足

汗をかくと、水分といっしょに体内のビタミン・ミネラルも不足します。これらの栄養素には、ストレス緩和の働きや神経伝達の働きがあり、自律神経を正常に機能させるために非常に重要な役割をもっていることになります。

よって、ビタミンやミネラルの不足は神経伝達の働きを鈍くしたりストレスにも過敏に反応してしまうため、交感神経と副交感神経のバランスが乱れて不調を起こしてしまいます。

夏に自律神経が乱れる原因2:室内外の温度差

夏は、室内をクーラーでキンキンに冷やしてしまいがちです。外の温度は30度以上と非常に暑くなっているため、室内外を何度も行き来することで温度差に体温調節機能が追いつかず、自律神経の働きが乱れて不調を起こすことがあります。

夏に自律神経が乱れる原因3:睡眠不足

夏の夜は蒸し暑く、なかなか寝付けないという人も多いかと思います。この寝つきの悪さが睡眠不足を引き起こし、自律神経の乱れにつながります。

睡眠不足になると体力を回復しづらく、体に疲れが溜まることで体内での交感神経と副交感神経のバランスが取りづらくなってしまうため、十分な睡眠が取れない環境には注意が必要です。

夏バテを起こしやすい人の特徴

毎年、夏バテになりやすい人とそうでない人がいるかと思いますが、夏バテを起こしやすい人には、共通する生活習慣や体質があります。

以下のような項目に当てはまる人は、夏バテに要注意です。

・室内のクーラーを低い温度でつけっぱなしにしている
・普段から運動習慣がない
・冷たい食べ物や飲み物を口にすることが多い
・生活リズムが不規則
・湯船に浸からずシャワーで済ませることが多い
・日頃から体がむくみやすい
・食生活が偏っている

生活リズムが乱れがちで食生活にも偏りがある人は、栄養不足や寝不足が原因で夏バテを引き起こしやすいので要注意。
また、運動習慣がなくデスクワーク中心の生活をしている人や、それに伴い体にむくみを感じやすい人は代謝が悪く体内の熱を発散しにくいために夏バテや熱中症を引き起こすリスクが高まります。

座りっぱなしで足のむくみが気になるあなたは、夏バテのリスクが高いかも。

今からできる夏バテ対策

この夏を夏バテ知らずで過ごすためにも、ぜひ今から始められる夏バテ対策を実践してみてください。

3食きちんと食事をとり、栄養バランスを整える

毎日の食事を3食とれていない人は、まずは朝昼晩きちんと3食とるように習慣を変えてみましょう。
食事内容は偏りのないよう、炭水化物・脂質・タンパク質・食物繊維をバランスよく一日の中で摂取できるよう意識してください。

体内できちんと栄養素が取り込まれると、自律神経のバランスも整いやすくなるので夏バテリスクが軽減されます。

運動習慣・入浴習慣をつけ、代謝を上げる

体内にこもった熱は、汗と一緒に放出されます。代謝が良ければ汗もかきやすく体温調節機能が正常に働くので、運動やお風呂に浸かる入浴習慣をつけることで代謝アップを図ることが大切です。
一日30分でも良いので散歩をする習慣をつけたり、ジムに通ったりするなどの工夫をしてみましょう。

お風呂は40度程度のお湯に浸かり、じんわり汗をかきながらこまめに水分をとるようにすると体内のむくみ予防にもつながります。

クーラーの温度はこまめに調節し、適温を保つ

暑いとついつい低い温度のままクーラーをつけてしまいがちですが、朝晩など気温が少し下がるタイミングはクーラーも温度を上げたり、あるいは一度クーラーを止めて窓を開けたり扇風機を回すなどして体温調節を心がけてみてください。

夜風は案外涼しく、美味しい空気で気分までスッキリすることも。空調管理に気をつけ、部屋を冷やしすぎていないか注意しながら過ごしてみましょう。

ホットドリンクや温かい食事で胃腸を温める

冷えた水や、アイス、冷蔵庫で冷えた食べ物などをついつい欲しがってしまいますが、冷たい食べ物は胃腸などの内臓を冷やすきっかけとなってしまいます。

胃腸の調子がいまいちだったり、食欲があまりわかないという人は、一日の食事の中で少しずつでも良いので温かい食事をとる時間を設けてみましょう。

野菜たっぷりの温かいスープなら、豊富な栄養素も取り入れながら体を温められます

夏バテ?熱中症?不調を感じたら、かかりつけ医へ

できる限りの対策をしていても、近年は猛暑が続いていますので、夏バテや熱中症で体調を崩してしまうことも大いにあり得ます。

もしも体調不良を起こしたり、いつもと違う体の違和感を感じた場合は、かかりつけ医や近所の病院へ相談するようにしてください。

当院でも、夏バテや熱中症をはじめとした、急な体調不良に関する診察を行っておりますので、何かありましたらいつでもご連絡ください。


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