あいまいな疑問を構造化するには?PICO/PECOを用いて

あいまいな疑問を構造化するには?

では、今回はCQをRQへ変えていきたいと考えております。

ここで用いるのがPICO/PECOです。

これを使用することでRQができます。

使い方は観察研究なのか、介入研究なのかで分かれます。


観察研究の場合、
Patient 誰を対象とするのか

Exposure どんな要因を取り上げるのか

Comparisn それを何と比較するのか

Outcomes 何を主要なアウトカムとするのか


これがPECOです。

介入研究の場合、
Patient 誰を対象とするのか

Intervention どんな介入するのか

Comparisn それを何と比較するのか

Outcomes 何を主要なアウトカムとするのか


これがPICOです。


実例が一番わかりやすいので、書いてみました。


CQ


高齢者で定期的なウォーキングが脳梗塞発症を抑えられるか?

●観察研究の場合

P:脳梗塞リスクファクターを既往歴として持つ高齢者 いわば予備軍

E:1日 ウォーキング60分以上

C:1日 ウォーキング60分未満

O:一定期間の間に脳梗塞発症する割合


●介入研究の場合


P:脳梗塞リスクファクターを既往歴として持つ高齢者 いわば予備軍

I:60分ウォーキングと栄養コントロール

C:60分ウォーキングのみ

O:一定期間の間に脳梗塞発症する割合


IとCの差は新しいプログラムを入れたかどうかです。


こんな形で作っていきます。


しかし、このPECOに当てはまらない研究というかなりにくいものもあります。


・病気や診療の実態を調べる研究
比較対象がいないから
・診断方法の評価に関する研究  
感度や特異度などを抽出する場合は別
・探索的な研究 アウトカムと関連する因子
多変量解析などはこの限りではない

あくまでPICO PECOは臨床疑問を構造化する一つの手段です。そこを勘違いしない方がいいです。

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