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花の王国(2)薬用植物


花の王国(2)薬用植物

 博覧強記の人、荒俣宏【あらまた ひろし】さんの著作です。
 全ページを、美しい植物画が飾っています。文章を読まずとも、眺めるだけで楽しい本です。

 この本は、全四巻の『花の王国』シリーズの第二巻です。薬用植物を集めています。
 人間は、原始時代から、植物を薬にしてきました。その積み重ねが、語られています。
 病気を治す植物は、時に神格化されました。その様子も、書かれています。

 薬は、毒にもなります。毒草の恐ろしい一面も、書かれています。恐ろしいのは、植物の毒より、それを利用する人間ですが。
 また、現在では、一般的に「ハーブ」と呼ばれる香草も、取り上げられています。

 一九九〇年に出た本ですので、二〇一一年現在では、古くなった情報もあります。分類に関する部分などですね。
 けれども、歴史や文化に関する記述は、古くなっても関係ありません。今でも、読んで面白いです。

 索引や、参考文献表が充実していることも、ありがたいです。
 もっと詳しいことが知りたい場合、調べる手がかりになるからです。
 この巻には、植物の薬効索引や、主要成分索引まであるんですよ!

 以下に、本書の目次を書いておきますね。
 ただし、すべての項目名を挙げることはできません。文字数制限にかかるからです。

〈健康の園〉と非常の庭師たち――東西薬草採集家列伝――

▼薬草
 アロエ
 イヌサフラン
 オオバコ
 カンゾウ
 キナノキ
 クズ

 など

▼毒草
 クサノオウ
 ケシ
 ジョチュウギク
 ジンチョウゲ
 ソテツ
 チョウセンアサガオ

 など

▼香草
 アニス
 アルニカ
 アンゼリカ
 ウイキョウ
 ウコン
 カミツレ

 など

▼聖草
 アブラヤシ
 アンソクコウノキ
 ゲッケイジュ
 ココヤシ
 ザクロ
 ソゴウコウノキ

 など

天と地の庭園巡り
 エデン
 パラダイスの園
 快楽の園
 ペルシアの庭
 バブールの庭
 ジェラードの庭

 など

索引・参考文献
 図版出典索引
 薬用植物関係人名索引
 薬効索引
 主要成分索引
 和名索引
 学名索引
 英名索引
 参考文献(欧文)
 参考文献(邦文)



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