食べなければいけないという呪い
・食べなければいけないという呪い
昔から食べることがあまり好きではない。
子どもの頃から給食は最小限で掃除の時間まで残って食べていたし、ものを飲み込むという行為自体が嫌いだった。
誰かの作ってくれたご飯を残したらダメなんだ、栄養バランスの良い食事をしなければいけないんだ、ジャンキーなものや好きなものばかり食べるのはダメなんだと自分に暗示をかけ、今までの人生を過ごしてきた。
しかし私は困ったことに体調を崩すと一番最初にご飯が食べられなくなる。
そんなとき食べたいもの(食べれる、食べやすいもの)は、カップラーメンやじゃがりこなどのお菓子類が多い。
家族からは少しでも栄養のあるご飯を食べられないかと心配されるのでご飯優先になり、せっかく芽生えた「食べたい」という気持ちも消えてしまう。
でもやっぱり栄養あるもの食べていた方が良いもんな〜と思う一方で、我慢して食べていると、それが「食べなければいけない」プレッシャーになってしまった。
「食べなければいけない」と思えば思うほど食事は喉を通らない。
・呪いを解く言葉
昨年のご飯が食べられなかった時期、私の頭の中は「お腹がすいた」でいっぱい。
無理なく体に入れられるものはじゃがりこ。
あとポカリ。
でも家族は私を心配して、食べられるもの、食べやすいものを試行錯誤して色々作ってくれる。
でも、、食べられない!!
し、しんどい。
本当に申し訳ないけれどしんどい。
でも、その心配が一番しんどいなんて絶対言えない。
恵まれた環境にいて、私のことを心配してくれる人たちがこんなに色々考えてくれているのに!
私、なんて酷いやつ…
そんなとき父の気遣いで 気分転換にと、三重県の山の中に住んでいる知り合いの家に行くことになった。
以前から私も仲良くさせていただいていて、体調のことなどもよく理解して下さっているMさん夫婦。
事情も話し、数日間お世話になった。
Mさんは「食べたくないものは食べなくていいからね。」と言って、夕食もそれぞれのプレートで作ってくれるのではなくバイキング方式で取れるようにしてくれた。
これも、このときの私には心が軽くなったひとつの要因だったと思う。
それでも いざ食べようとご飯を口に入れると、飲み込みづらくしんどい。
その夜 Mさんと色々話す中で、私が今じゃがりこしかあまり食べたい気持ちにならないということを話した。
Mさんは農家の方で、あまりスナック菓子なども食べず普段から自然のものを大切にしていたので、私は何か嫌な気持ちにさせていないかと心配していた。
しかし帰ってきたのは意外な言葉。
「今の◯◯ちゃん(私)のからだには じゃがりこが必要なんだねえ」
目から鱗の言葉だった。
食べられるものがじゃがりこしかないなんて、ダメなことなんだと勝手に思っていたけれど、違ったのかな。
私のからだがじゃがりこを必要としてたんだ!
「食べたい気持ち」を大事にしても良いんだ!
そう思うと肩の荷が全部降りた気がした。
次の日から「食べたい」を大切にし、優先順位を①心の栄養、②からだの栄養 に決めた。
するとご飯に対しても前ほどプレッシャーを感じなくなり、だんだん元のように食べられるようになった。
家に帰ってからは やはり栄養重視のご飯だったけれど、少し心が元気になっていたからか、時間をかければ全部食べられるようにもなっていた。
心がからだよりも怪我をしているときには、先に心を治してあげなければならないんだと学んだ。
最悪 数日食べなくても死ぬわけじゃなし。
今大ブレイク中のあのちゃんもお菓子ばっかり食べてるそうだけど、元気そうに(元気かは外からは分からないけど)活躍されている。
それから、どうしても無理だったら残してもいいしラップして冷蔵庫!あとで食べる!でも全然構わない。
(私は自分で作って食べると 食べられるものだけ作れてだいぶ楽だし、残しても罪悪感少ないので最近は自炊多めです。)
無理して食べなくても、食べたいものだけ食べてもいいときもあるし、ちょっとだけ無理した方が楽に生きられるときもある。
少し楽して生きようとしている自分もゆるしてあげたい。
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